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#情報発信#ブランディング#定着・離職
Branding Column · 2026.08.12

社員が自社の記事を読んでいなかった話
── 広報は社員が最初の読者(想定事例)

発信を頑張っている会社ほど、見落としている読者がいます。自社の社員です。大伸社コミュニケーションデザインが2026年6月に公開した『インナーブランディング浸透実態調査』では、経営メッセージが伝わっている社員はわずか2割という結果が出ました。社外向けの記事や採用ページを整えても、その内容を社員が知らないという状態は珍しくありません。そして求職者も取引先も、最後は必ず現場の社員に聞きます。社員が語れない会社の話は、外に広がりません。以下は想定事例です。

1.【before】面接で候補者に聞かれて、社員が答えられなかった

従業員35名の物流会社。1年前からサイトに現場の記事を載せ始め、月2本のペースで続けてきました。採用の応募も少しずつ増え、社長は手応えを感じていました。

ある日の面接で、候補者が現場の主任にこう聞きます。「サイトに載っていた、夜間の急配を断らない体制の話、あれは実際どうなんですか」。主任は答えられませんでした。その記事の存在を知らなかったからです。

後から社内で聞いて回ると、記事を読んでいた社員は数名。多くが「会社がなにか書いているのは知っているが、読んだことはない」と答えました。会社の外に向けた言葉と、中にいる人の認識がつながっていなかった

外向けの言葉と、中の人の認識がつながっていなかった

2.社内に届かない発信は、外でも効きが落ちる

理由は三つあります。一つ目、裏取りされる場所が社員だから。候補者も取引先も、公式サイトの記述をそのまま信じません。実際に会った社員の話と食い違えば、サイトの記述のほうが嘘だと判断されます

二つ目、社員が発信の素材を持っているから。何を発信しているか知らない社員は、現場で起きた面白い出来事を「これは記事になるかも」と思いません。読者でない人は、提供者にもなれない

三つ目、働いている実感につながらないから。自社の仕事が社会にどう役立っているかを言語化した記事は、本来いちばん効く相手が社員です。それが届いていないなら、採用にも定着にも使えるはずの資産を、外にだけ置いていることになります。

3.【turn】順番を入れ替えた、四つのこと

公開の前日に、社内へ先に流す
手間はほぼゼロです。公開予定の記事を、前日に社内チャットへ一言添えて流すだけ。『明日これを出します』と書くと、内容の確認にもなり、事実誤認が公開前に見つかることもあります。社員が最初の読者になるという順番を、運用として固定します。ポイント:社外公開の前日に、社内へ回す
登場した社員の名前を、社内でも出す
記事に協力した人を社内で明示すると、次の協力が出てきます。逆に誰が出たか分からないまま公開されると、取材された本人すら他人事になる。掲載は小さな表彰として機能しますポイント:取材協力者を、社内で必ず名指しする
月1回、面接で聞かれたことを共有する
この会社が始めたのは、採用面接で候補者から出た質問を、そのまま全社に共有することでした。外の人が何を気にしているかが分かると、社員は自分の言葉で答えられるようになります。同時に、次に書くべき記事のネタも見つかります。ポイント:外からの質問を、社内の共有事項にする
経営の話は、記事より先に口頭で伝える
調査が示す2割という数字は、伝える手段の問題でもあります。文章は読まれる保証がない。方針や理念のような核心部分は、朝礼や少人数の場で口頭で伝えたうえで、記事は記録として残す。順番は口頭が先、文章が後です。ポイント:重要な話ほど、書く前に話す

4.学び ── 社内が読み始めると、発信の質が変わる

この会社で最初に変わったのは、応募数ではありません。現場から記事のネタが上がってくるようになったことです。読んでいれば、何が記事になるか分かる。そして自分の現場が載ることが分かれば、報告する動機も生まれます。

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。複数の会社が集まっている分、社内に届けることの難しさは人一倍実感しています。良いことを書いても、現場が知らなければ存在しないのと同じです。

そしてこれは、体裁の整った社内報を作れという話ではありません。必要なのは順番だけです。外に出す前に中へ流す。協力者を社内で称える。外から来た質問を中へ返す。手間はほとんど増えないのに、発信が社内の共通言語になっていきます。経営メッセージが2割にしか届いていないという数字は、裏を返せば、順番を変えるだけで伸ばせる余地がそれだけあるということです。

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5.BEACON は、社内に届く順番から一緒に設計する

BEACON(BEYOND PLAYBOOK)は、社外向けの記事を作って終わりにはしません。BEYOND Holdings 自身が実業の当事者として、社内先行の公開フロー → 協力者を称える運用 → 外からの質問の社内還流 → 口頭と文章の使い分けまでを、貴社の人数と現場に合わせて設計します。狙いは、社員が自社の話を自分の言葉で語れる状態です。

まずは無料の情報発信診断で、貴社の発信がどこで止まっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、次の1本を社内へ回す段取りを一緒に決めましょう。

※背景データは、経営メッセージが伝わっている社員はわずか2割であること=株式会社大伸社コミュニケーションデザイン『インナーブランディング浸透実態調査』(2026年6月公開)を参照しました。本文中の会社・数字は、よくある状況をもとに構成した想定事例です。