従業員35名の物流会社。1年前からサイトに現場の記事を載せ始め、月2本のペースで続けてきました。採用の応募も少しずつ増え、社長は手応えを感じていました。
ある日の面接で、候補者が現場の主任にこう聞きます。「サイトに載っていた、夜間の急配を断らない体制の話、あれは実際どうなんですか」。主任は答えられませんでした。その記事の存在を知らなかったからです。
後から社内で聞いて回ると、記事を読んでいた社員は数名。多くが「会社がなにか書いているのは知っているが、読んだことはない」と答えました。会社の外に向けた言葉と、中にいる人の認識がつながっていなかった。
理由は三つあります。一つ目、裏取りされる場所が社員だから。候補者も取引先も、公式サイトの記述をそのまま信じません。実際に会った社員の話と食い違えば、サイトの記述のほうが嘘だと判断されます。
二つ目、社員が発信の素材を持っているから。何を発信しているか知らない社員は、現場で起きた面白い出来事を「これは記事になるかも」と思いません。読者でない人は、提供者にもなれない。
三つ目、働いている実感につながらないから。自社の仕事が社会にどう役立っているかを言語化した記事は、本来いちばん効く相手が社員です。それが届いていないなら、採用にも定着にも使えるはずの資産を、外にだけ置いていることになります。
この会社で最初に変わったのは、応募数ではありません。現場から記事のネタが上がってくるようになったことです。読んでいれば、何が記事になるか分かる。そして自分の現場が載ることが分かれば、報告する動機も生まれます。
私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。複数の会社が集まっている分、社内に届けることの難しさは人一倍実感しています。良いことを書いても、現場が知らなければ存在しないのと同じです。
そしてこれは、体裁の整った社内報を作れという話ではありません。必要なのは順番だけです。外に出す前に中へ流す。協力者を社内で称える。外から来た質問を中へ返す。手間はほとんど増えないのに、発信が社内の共通言語になっていきます。経営メッセージが2割にしか届いていないという数字は、裏を返せば、順番を変えるだけで伸ばせる余地がそれだけあるということです。
事例・実績・伝わり方の観点から、貴社の発信がいまどこでつまずいているかをレーダーで特定します。登録不要・その場で結果。
▶ 情報発信診断をはじめる 無料で相談するBEACON(BEYOND PLAYBOOK)は、社外向けの記事を作って終わりにはしません。BEYOND Holdings 自身が実業の当事者として、社内先行の公開フロー → 協力者を称える運用 → 外からの質問の社内還流 → 口頭と文章の使い分けまでを、貴社の人数と現場に合わせて設計します。狙いは、社員が自社の話を自分の言葉で語れる状態です。
まずは無料の情報発信診断で、貴社の発信がどこで止まっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、次の1本を社内へ回す段取りを一緒に決めましょう。
※背景データは、経営メッセージが伝わっている社員はわずか2割であること=株式会社大伸社コミュニケーションデザイン『インナーブランディング浸透実態調査』(2026年6月公開)を参照しました。本文中の会社・数字は、よくある状況をもとに構成した想定事例です。