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#情報発信#ブランディング#経営理念
Branding Column · 2026.08.30

社長が前に出るのを、
3年断っていた会社(想定事例)

会社名で発信していれば十分。社長が顔を出すのは気恥ずかしいし、個人商店のように見られたくない。
この感覚は、まったく自然なものです。ただ、3年続けても反応が変わらないとき、原因が内容ではないことがあります。
誰が言っているのかが見えない。同じ文章でも、書き手が特定できるかどうかで受け取られ方は変わります。
ただし注意点があります。顔を出すことと、自分語りを始めることは違う。範囲を決めずに前に出ると、今度は宣伝と自慢に寄って続かなくなります。以下は想定事例です。

1.【before】3年書いても、反応が変わらなかった

従業員19名の建築設計事務所。3年前から、月に2本のペースで施工事例を発信していました。写真も文章も丁寧で、内容としては悪くない。

ところが、問い合わせにつながった実感がありません。閲覧数は少しずつ伸びているのに、連絡が来ない。担当の若手は『内容が足りないのかもしれません』と、記事をさらに詳しくしていました。

社長は、自分が前に出ることを何度か勧められていました。そのたびに断っています。理由は明確でした。『個人の顔で売る商売ではない』。設計事務所として、作品で評価されたい。気持ちとしては筋が通っています。

内容は足りていた。誰が言っているかが、抜けていた

2.問い合わせた人が、最後に見ていたページ

転機は、久しぶりに入った問い合わせでの一言でした。相手は『代表の方は、どういう考えで設計されているんですか』と聞いてきた。

この質問に、社長は答えられました。30分ほど話し、その場で好感触になった。話した内容は、実は3年間の記事にすべて書いてあったことでした。ただし、記事には書き手がいなかった。

設計事務所を選ぶ人にとって、決め手は作品だけではありません。数か月から数年、一緒に進める相手として信用できるか。この判断材料が、会社名の記事だけでは得られなかったということです。

ここで重要なのは、作品で評価されたいという考え自体は正しいことです。問題は、作品を見る前の段階で候補から外れていたこと。入口の話であって、評価軸の話ではありませんでした

3.出方の範囲を先に決める

社長が前に出ることにした後、この会社が最初にやったのは書かないことを決める作業でした。

理由は、前に出た会社が失敗する典型を知っていたからです。近況報告、食事の写真、精神論、成功談。書きやすいものから順に増えて、読み手が減っていく。顔を出すこと自体は入口にすぎず、何を書くかは別に設計が要ります

4.社長が前に出るときの、四つの線引き

書くのは判断であって、日常ではない
『こういう場面で、こう考えて、こちらを選んだ』。仕事の中で実際に下した判断だけを書くと決める。日常や趣味は不要です。読み手が知りたいのは人柄そのものではなく、判断の癖だからです。任せられる相手かどうかは、そこで測られます。ポイント:人柄ではなく、判断の仕方を見せる
うまくいかなかった話を、一定の割合で入れる
成功談だけが並ぶと、読み手は身構えます。読み違えた案件、やり直した判断、いまも迷っていること。これを入れると急に信用が増します。ただし取引先が特定できる書き方は避ける。抽象度の設計だけは丁寧にやります。ポイント:失敗の話は、信用を最も早く作る
会社の発信と、社長の発信を分ける
実績や告知は会社名で、判断や考え方は社長名で。混ぜると、社長の記事が宣伝に見えます。分けておけば、社長名の記事は最後まで売り込みなしで通せる。売り込まない場所を一つ持っていることが、結果的に効きますポイント:売り込まない場所を、意図的に確保する
頻度は月1本でいい。ただし止めない
社長の発信は、量では効きません。月に1本、3年続けるほうが、毎週書いて半年で止まるより価値があります。止まった発信は、書いていた期間の分まで印象を悪くする。続けられる頻度を、最初に低く設定するのが要点です。ポイント:続く頻度に下げてから始める

5.実業の当事者として言えること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。社長が前に出ることの効果は、連合の各社でも差が出ました。

差が出た理由ははっきりしています。効いたのは、判断を書いた社長です。逆に効かなかったのは、会社の宣伝を社長名でやった場合。読み手は、名前が変わっただけの広告をすぐ見抜きます

そしてもう一つ、社内への効き目が想像以上でした。社長が何を考えて判断しているかを、社員が初めてまとまった形で読むことになる。朝礼で断片的に話すより伝わります。対外的な発信のつもりが、社内の共通言語づくりになっていたということです。

抵抗がある方には、顔写真は必須ではないとお伝えしています。名前と役職が分かり、判断が書いてあれば足ります。前に出るとは、露出することではなく、責任の所在を明らかにすることです。この理解なら、多くの経営者が納得されます。

冒頭の会社は、月1本のペースで社長名の記事を始めました。内容は、設計で迷った場面の判断だけ。半年後、問い合わせの内容が変わりました。『記事を読んで、この考え方の人に頼みたいと思った』という連絡が入るようになった。件数より、入口の質が変わったことのほうが大きいと社長は話しています。

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6.BEACON は、出方の設計から一緒に立つ

BEACON(BEYOND PLAYBOOK)は、記事を代筆して終わりではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、書く範囲の線引き → 判断を書き出す型 → 会社発信との分離 → 続く頻度の設定までを、貴社の状況に合わせて一緒に組み立てます。狙うのは、3年続けられる出方です。

まずは無料の情報発信診断で、いまの発信のどこが詰まっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、最初の1本のテーマを一緒に決めましょう。

※本文中の会社・人物・数値は、よくある状況をもとに構成した想定事例です。特定の企業を指すものではありません。手順は、BEYOND Holdings が複数の実業を運営する中で用いている一般的な整理であり、成果を保証するものではありません。