← BEACONトップへ
#情報発信#集客・新規#意思決定
Branding Column · 2026.07.20

SNSは1つでいい
── 利用率データで決める、中小企業の媒体選び

「うちもSNSをやらないと」と言いながら、アカウントだけ4つ作って全部止まっている──よくある光景です。総務省情報通信政策研究所『令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』(2025年6月27日公表)によれば、全年代の利用率はLINE 91.1%、YouTube 80.8%、Instagram 52.6%、X 43.3%、TikTok 33.2%、Facebook 26.8%。ここだけ見ると「LINEとYouTubeをやればいい」と思えます。ところが年代別に開くと景色が一変する。TikTokは20代で58.7%なのに、60代では18.8%、70代では8.7%。Xも20代で78.0%と突出します。つまりSNSとは一つの市場ではなく、年代ごとに人口構成がまるで違う、別々の国の集まりです。人手の限られた中小企業がやるべきことは、全部に出兵することではありません。どの国に自社の客がいるかを決め、そこ一箇所に旗を立てることです。

1.『全部やる』が、いちばん成果から遠い

複数媒体に同時に手を出した中小企業が、半年後にどうなるか。多くは全部が中途半端に止まります。理由は明快で、SNSの成果は投稿の総量ではなく1媒体あたりの継続量で決まるからです。4媒体に月4本ずつ配るより、1媒体に月16本を積む方が、アルゴリズム上も、読み手の記憶の上でも強い。

しかも媒体ごとに求められる制作物がまったく違います。Instagramは写真の質、YouTubeとTikTokは動画の編集工数、Xは投稿頻度と文章の瞬発力、LINEは配信設計。兼務の担当者1人が4種類の職能を同時に習得することは、現実的に不可能です。撤退ラインを決めずに始めるから、全部が惰性で残り、誰も見ていないアカウントが会社の看板として放置される。

SNSは一つの市場ではなく、年代ごとに別の国。全土に兵は出せない。

2.選び方は『顧客がいる場所 × 続けられる場所』の掛け算

媒体選定でありがちな失敗は、片方の軸だけで決めることです。「若い客が欲しいからTikTok」は顧客軸だけ。「社長が使い慣れているからFacebook」は継続軸だけ。どちらか一方で決めると必ず外れます。両方を満たす交点を探す。手順は4つです。

まず既存客の年代を数える
想像でペルソナを作らない。過去1年の取引先・来店客の年代構成を実データで出す。主力が50代以上ならTikTokは候補から外れる(60代18.8%・70代8.7%)。主力が20代ならXの78.0%が効いてくる。BtoBで決裁者が40代以上なら、そもそもSNSより検索とメールが先。ポイント:狙いたい客ではなく、いま買っている客から数える
商材が『見た目で伝わるか』で絞る
料理・内装・施工前後・製品の質感など、写真や動画で価値が一目で伝わる商材はInstagramやYouTubeが強い。逆に、価値が説明を要する専門サービスや部材・部品は、画像より文章と検索が向く。見た目で伝わらない商材を無理にInstagramに載せても、労力に対して反応が返らない。ポイント:自社の価値が伝わる形式を先に決め、媒体は後から合わせる
『90日間、週1本』を出せるかで最終判断する
候補が2つに絞れたら、制作コストで決める。週1本を90日=13本、社内の人手で無理なく出せる方を選ぶ。動画は反応が大きい代わりに1本あたりの工数が写真の数倍。続かない媒体を選ぶくらいなら、地味でも回る媒体を選ぶ方が最終的な露出量は多い。ポイント:最高到達点ではなく、平常運転で出せる量で選ぶ
フォロワー数ではなく『問い合わせ経路』を測る
SNS運用が続かない最大の理由は、成果が見えないこと。フォロワー数は増減の理由が読めず、社内の説得材料にならない。問い合わせフォームに『何で当社を知りましたか』の一項目を足すだけでいい。3か月で件数が動いたかどうか、事実で判断できるようになる。ポイント:測っていない施策は、続ける根拠も、やめる根拠も持てない
60秒・無料診断

あなたの会社の強みは、ちゃんと伝わっていますか?

発信の量・伝わり方・受け皿など複数の観点から、情報発信のどこが詰まっているかをレーダーで特定します。登録不要・その場で結果。

▶ 情報発信診断をはじめる 無料で相談する

3.実業の当事者として言えること

私たちBEYONDは、コンサルとして外から助言するだけでなく、自分たちで複数の実業を回しています。その現場感覚で正直に言うと、中小企業のSNSで最も過小評価されているのはLINE公式アカウントです。全年代91.1%という利用率は他媒体と桁が違い、しかもフォロワーを増やす競争ではなく、既存客に確実に届ける配信手段として使える。新規獲得の話をする前に、既に取引のある人へ最短で届く回線を持っているかどうか。ここが抜けている会社が非常に多い。

もう一つ。SNSは、それ単体では受注まで届きません。興味を持った人は必ず社名で検索し、自社サイトを見て、そこで判断します。受け皿となるページが古いままなら、SNSを頑張るほど離脱が増える。順番としては、サイトを整える → 1媒体を決めて90日回す → 経路を測る、が正解です。逆順でやると労力が漏れ続けます。

SNSは流行を追う場所ではなく、自社の客がいる場所に、続けられる形で旗を立て続ける作業です。データを見て1つに決める。それだけで、止まっていた発信は動き出します。

4.BEACON は、続く発信の設計から一緒に作る

BEACON(BEYOND PLAYBOOK)は、「SNSをやりましょう」と旗を振って終わりではありません。BEYOND Holdings 自身が複数の実業を回す当事者として、顧客層の実データ確認 → 媒体の一本化 → 続く投稿ネタの型 → 受け皿ページと問い合わせ経路の計測までを、貴社の商売に合わせて一緒に作ります。担当者が代わっても止まらない発信の仕組みにするのが私たちの役割です。

まずは無料の情報発信診断で、貴社の強みがどこで伝わり損ねているかを掴むところから。結果を見ながら、最初の一手を一緒に決めましょう。

※背景データは、総務省情報通信政策研究所「令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」(2025年6月27日公表)における全年代の利用率(LINE 91.1%、YouTube 80.8%、Instagram 52.6%、X 43.3%、TikTok 33.2%、Facebook 26.8%)および年代別利用率(TikTok 20代58.7%・60代18.8%・70代8.7%、X 20代78.0%)を参照しました。本文中の打ち手は、よくある状況をもとにした一般的な整理です。