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#業務効率化#DX・AI#数字・見える化
Operation Column · 2026.06.14

二重入力で残業まみれだった現場が、
利益を取り戻すまで

受注メモを見ながらExcelに打ち、それをまた基幹システムに打ち直す──。 同じ数字を一日に何度も入力して、残業しても月末の数字は伸びない。 そんな現場は、能力でも人手でもなく、毎日の当たり前に溶け込んだ"業務のムダ"に利益を吸われています。 この記事では、ある中小企業の想定事例を追いながら、現場が時間と利益を取り戻すまでの道筋を、実業当事者の視点で整理します。

1.before:忙しいのに、利益が残らない現場

あるBtoB部材の卸売会社(社員20名・想定事例)。受注はFAX・メール・電話で入り、担当者が手書きメモ→受注Excel→基幹システムへと同じ内容を三度入力していました。打ち間違いがあれば出荷ミスや請求ズレに直結するため、ベテランが二重チェック。確認の電話と差し戻しが日常で、定時で帰れる日はほとんどありません。

さらに、出荷の可否は倉庫担当しか分からず、進捗は「聞かないと分からない」。在庫の引き当ては"その人のやり方"に依存し、担当が休むと現場が止まる。働いているのに進んでいない──まさに"動いているのに、進んでいない"状態でした。

2.5つのサインで、現場のムダを見抜く

この会社の詰まりは、ムダが潜む現場に共通する5つのサインにきれいに当てはまります。自社に当てはめながら読んでみてください。

同じ情報を、二度・三度入力している
受注メモ→Excel→基幹システムへ、と同じ数字を打ち直す。二重・三重入力はミスの温床で、転記の時間そのものが丸ごとムダです。こんな現場:「あの数字どこだっけ」が口癖/コピペが日常
特定の工程で、いつも"待ち"が出る
承認待ち、出荷可否の確認待ち、誰かの手が空くのを待つ──。一人のところで仕事が詰まると、前後の工程まで連鎖して遅れます。全体のスピードは、一番詰まる工程で決まります。こんな現場:「○○さん待ち」で案件が止まる
やり方が、人によってバラバラ
同じ受注処理でも担当が変わると手順も品質も変わる。標準が無い現場は、教育コストもミスも増え、改善が積み上がりません。こんな現場:手順書が無い/「その人のやり方」が正解
進捗が、聞かないと分からない
どの受注がどこまで進んでいるか、一目で見えない。遅れやミスに気づくのが"事後"になり、火消しに追われます。こんな現場:状況確認の会議・電話が多い
「この人が抜けたら回らない」業務がある
頭の中にしかない引き当て手順、その人しか触れないファイル。属人化は、休まれた瞬間に現場が止まる経営リスクそのものです。こんな現場:エースが休むと現場が混乱する
ムダは「能力」ではなく「仕組み」の問題。
だから、仕組みで外せます。

3.turn:棚卸し→一点集中で外す

この会社が最初にやったのは、ツール選びではありませんでした。業務の棚卸しです。一週間、誰がどの作業に何分使ったかを書き出し、「どの作業に・どれだけ時間が溶けているか」を可視化しました。見えてきたのは、社員の作業時間の約3割が①の二重入力に消えているという事実。5つ全部に同時に手をつけず、一番効く一点に絞ると決めました。

選んだ初手は、受注Excelから基幹システムへの転記の自動化。Excelの様式を整えて項目を標準化し、転記を仕組みに任せました。すると入力ミス由来の差し戻しが激減し、確認の電話も減少。空いた時間で、次に進捗をひと目で見える共有ボードでの見える化に着手できました。一点が軽くなると現場に余白が生まれ、改善が連鎖して回り始めたのです。

こうした流れは、いまの技術潮流とも噛み合います。PwCの2025年調査では、生成AIを単なる効率化の道具ではなく事業のあり方を見直す機会として捉える姿勢が成果の鍵だと指摘されています。一方で国内中小企業のAI導入率は10%未満という報道もあり、「まず可視化、それから道具」という順番を踏める会社こそ差をつけられる局面です。

4.一般化できる学び:順番を間違えない

この想定事例から取り出せる学びは、GEARが見る4つの観点にそのまま接続します。手作業(二重入力)・滞留(工程の待ち)・標準化(やり方のバラつき)・見える化(進捗が見えない)。やりがちな失敗は、いきなり高機能なツールを導入して現場が使わない、という別のムダを生むこと。

正しい順番は、まず可視化、次に一点集中、それから自動化・標準化・見える化です。どこに時間が溶けているかを掴まないまま道具を当てても、ムダの場所がズレていれば効きません。経営者にとっても、現場で改善を担う社員にとっても、最初にやるべきは「自社の最大のムダはどれか」を特定することです。

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5.GEAR は、現場を「回し切る」まで伴走する

GEAR(BEYOND PLAYBOOK)は、アドバイスして終わりではありません。BEYOND Holdings 自身が複数の実業を回してきた当事者として、ムダの可視化 → 自動化・標準化 → 進捗の見える化までを、貴社の現場で実際に回る形に一緒に作ります。受注の二重入力を仕組みで外す、進捗を一枚のボードに集める──そうした"見える化の仕組み"まで、その場で形にできるのが、エンジニア不在の中小企業に寄り添える私たちの武器です。

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※本記事の事例は、複数の現場で起こりやすい状況をもとに構成した想定事例です。背景の動向は PwC Japan 生成AIに関する実態調査 2025春MONEYIZM「中小企業のAI導入率は10%未満」 を参照しました。