← GEARトップへ
#業務効率化#DX・AI#人手不足
Case Study · 2026.07.24📁 実例

FAXの注文書が、今日も届く
── ある卸売業から「写す仕事」が消えた日

毎日届く注文書を、人が読み、システムに打ち込み、発注書を起こす。どこの会社にもある「写す仕事」は、慣れた人しかできないのに、誰の付加価値にもなっていない。BEYONDグループの卸売業で実際にそれを自動化し、いまも毎日動かしている当事者として、その顛末を書きます。

1.朝いちばんの仕事は「写すこと」だった

その会社には、毎朝、注文書が届きます。FAXで、メールの添付で、形式はお客様の数だけあります。

受注担当のベテランがそれを読み、基幹システムに打ち込む。品目コードを探し、数量を確かめ、納期を読み取り、仕入先への発注書を起こす。一件ずつ、目と手で。

間違えられない仕事だから、慣れた人にしか任せられない。慣れた人にしか任せられないから、その人が休むと、止まる。

これは特別な会社の話ではありません。注文書という紙(またはPDF)と、基幹システムという箱の間に、「人間が転記する」という橋が架かっている会社は、いまも日本中にあります。

2.「この仕事、誰の価値になっているんだろう」

転機は、素朴な問いでした。

お客様は、正確に届けば喜ぶ。転記そのものを喜ぶお客様はいない。担当者本人も、転記が好きでやっているわけではない。つまりこの仕事は、時間を食うのに、誰の付加価値にもなっていない

やめられないのは「間違えられないから」です。ならば、間違えない仕組みに任せて、人は「確かめる側」に回ればいい

「読んで写す」が、「確認して押す」に変わった。

3.人の仕事は「読んで写す」から「確認して、押す」へ

いまその会社では、届いた注文書をAIが読みます。品目・数量・納期を拾い、基幹システムへの受注登録から、仕入先への発注準備までが自動で進む。

人の仕事は、最後に内容を確認して、実行ボタンを押すこと。「読んで写す」が、「確認して押す」に変わりました

慣れた人にしかできなかった仕事が、誰でも見て確かめられる仕事になった。担当者が休んでも、受注は止まりません。

4.本当の勝負は「作った後」にある

ここまでなら、よくある自動化の話に聞こえるかもしれません。私たちが本題だと思っているのは、ここから先です。

自動化は、作った日がいちばん元気で、あとは静かに壊れていきます。お客様の注文書の書式は変わる。商品は増える。担当者は入れ替わる。だからこの仕組みには、毎朝の自動ヘルスチェックがあり、登録漏れの見張り役がいて、夜間のバックアップがあります。おかしくなったら、人が気づく前に仕組みが知らせてくる。

私たちが「運用」と呼んでいるもの
仕組みが毎朝みずから健康診断をする。登録の抜け漏れを別の目が見張る。夜のうちに丸ごと控えを取る。異常があれば、担当者が出社する前に通知が飛ぶ。「作って納品して終わり」ではなく、「動き続けるところまで」が仕事。私たちはそう決めています。
60秒・無料診断

あなたの会社の「写す仕事」は、どこに潜んでいるか?

手作業・滞留・標準化・見える化の4観点から、いま一番効く初手をレーダーで特定します。登録不要・その場で結果。

▶ 業務ムダ診断をはじめる 無料で相談する

5.なぜ、そこまでやるのか

私たちBEYOND Holdingsは、コンサルティング会社ではありません。9社の実業を自分たちで動かしている当事者です。

この注文書の自動化は、提案書の中の絵ではない。自社グループの卸売業で、今日も実際に動いている仕組みです。止まれば自分たちの商売が痛むから、止まらない作り方と、止まってもすぐ気づく運用を、身銭を切って磨いてきました。

その実証を証拠として、あなたの会社の書式・商品・商流に合わせて設計し、作り、動き続けるところまで伴走する。それが私たちのやり方です。

6.あなたの会社の「写す仕事」はどこにあるか

紙とシステムの間。システムとシステムの間。Excelと請求書の間。「人間が転記する橋」は、探すとたいてい複数見つかります。

まず、どこにムダが潜んでいるかを知るところから始めてください。60秒で終わる業務ムダ診断を用意しています。結果を見て「うちの場合はどうなるか」を確かめたくなったら、ヒアリングでお話ししましょう。

※本記事は、BEYOND Holdings グループの卸売業で実際に稼働している受注・発注自動化の仕組みに基づく実例です。取引先の特定につながる社名・商流・数値は伏せています。効果や運用の形は、各社の書式・商品・体制によって異なります。