『会議が長い』という不満は、どの会社でも出ます。ところが、そこから打ち手には進みません。長いか短いかは主観で、人によって基準が違うからです。長いと言った人が、次の会議で一番話していたりもします。
金額にすると、主観が消えます。10人×2時間×週1回×年50回=1,000時間。人時単価を1万円とすれば1,000万円。この数字は、誰が計算しても同じになります。
そして、この額が効くのは比較ができるからです。1,000万円を設備に使うなら、相見積もりを取り、稟議を上げ、全員で議論します。同じ額が毎年、議論のないまま会議室で消えている。この対比が、はじめて議題を動かします。
この会社がやったのは、会議の中身を三つに分けて記録することでした。意思決定、情報共有、相談やすり合わせ。3週間だけ、それぞれに何分使ったかをその場で記録します。
結果、意思決定に使っていたのは全体の二割弱でした。残りは共有と、当事者だけで済むすり合わせです。
共有は、資料を配れば済みます。すり合わせは、関係者2〜3人でやれば済む。10人全員の時間を使う必要があったのは、二割の部分だけでした。
この会社は会議を廃止していません。種類ごとに、参加者と時間を変えただけです。意思決定の議題だけを30分にまとめ、共有は資料配布に切り替え、すり合わせは当事者が別枠で持つ。金額は三分の一以下になりました。
私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。会議の多さでは、何度も失敗してきました。
実感として、会議の見直しが進まない理由は、提案が人格批判に聞こえるからです。『あの会議は要らない』は、主催している人への否定に聞こえます。だから誰も言い出さない。金額で話すと、誰も責めずに議論を始められます。
そして、削るべきは回数より人数でした。週1回を隔週にするより、10人を5人にするほうが効きます。頻度を落とすと情報が滞りますが、人数を絞っても資料さえ残せば滞りません。
注意点を一つ。金額を出すと『会議は無駄』という結論に飛びがちです。意思決定のための会議は、むしろ時間をかける価値があります。ここを分けずに一律で削ると、決まらない会社になります。削るのは共有と、当事者以外の同席です。
もう一つ。この計算は一度やれば十分です。毎月出す必要はありません。一度出た数字が、その後の判断の基準として残ります。
最初の一歩は、一番人数の多い定例会議を一つ選び、人数×時間×年間回数を掛けること。単価は概算で構いません。桁が分かれば、それで話は始まります。
数字の粒度・鮮度・共有・判断への接続の4観点から、意思決定が遅れる原因をレーダーで特定します。登録不要・その場で結果。
▶ 意思決定スピード診断をはじめる 無料で相談するLENS(BEYOND PLAYBOOK)は、システムを入れて終わりではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、人時単価の算出 → 会議の三分類と記録 → 参加者の書き直し → 案内への金額表示までを、貴社の会議の実態に合わせて一緒に整理します。狙うのは、値段に見合う会議だけが残る状態です。
まずは無料の意思決定スピード診断で、数字が判断につながっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、最初に値段を出す会議を一緒に選びましょう。
※本記事の会社の場面は、中小企業でよくある状況をもとに構成した想定事例であり、特定の企業を指すものではありません。人時単価の算出方法や会議時間の扱いは、業種・雇用形態・賃金制度によって適切な形が異なります。労働時間の管理については就業規則および労働関係法令に沿って行ってください。本文中の手順は一般的な整理であり、成果を保証するものではありません。