従業員15名の卸売業(想定事例)。数字まわりは勤続20年のベテラン経理が一手に握っていました。請求も入金確認も、原価の集計も、月次の粗利も、すべて彼女の頭とExcelの中。社長は毎月『今月はいくら残った?』と口頭で聞き、返ってくる数字を信じていました。仕組みとして問題が表面化することは、長らくありませんでした。
ところがある月、その経理が体調を崩して2週間離脱します。とたんに誰も先月の粗利を出せない。どの取引が入金済みで、どれが未回収かも分からない。値上げの判断も、賞与の原資も、根拠になる数字が出てこない。会社は動いているのに、経営だけが目隠しで走る2週間になりました。これは能力の問題ではなく、数字が一人に貼り付いた構造の問題です。
ひとつ目は事業継続リスク。担当者の不在で数字が止まれば、判断も止まる。ふたつ目は意思決定の遅れ。社長が『聞かないと分からない』状態では、勘とタイミングで経営せざるを得ない。みっつ目は不正やミスの温床。一人しか中身を見ていない数字は、誤りも私物化も外から気づけない。白書が属人化防止と付加価値の伸びを結びつけたのは、裏返せば放置した会社が伸び悩むという現実の反映です。
誤解してはいけないのは、これは優秀な担当者を外す話ではないということ。むしろ、一人に全部を背負わせている今の状態こそ、その人にとっても酷なのです。数字を仕組みに移せば、担当者は集計作業から解放され、本来やるべき分析や改善に時間を使える。属人化の解消は、リスク対策であると同時に、人の生かし方の見直しでもあります。
大切なのは、数字を『人』から『仕組み』へ移すこと。LENSは、この見える化・自動集計・権限設計を、貴社の現場で無理なく回る形に落とし込みます。
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