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#数字・見える化#意思決定#業務効率化
Management Column · 2026.09.15

経営報告の資料は、作る側が項目を決めてはいけない|1枚にするための順番

経営報告の資料が、毎月30ページある。作るのに3日かかる。それでも読まれているのは、最初の2ページだけ——よくある話です。
ここで出てくる対策は、たいてい『重要な項目に絞る』。ところが、絞る作業を作る側がやるから減りません
作る側には、何を削っていいか分からないからです。項目を決めるのは、読む側の仕事です

1.資料が減らない、三つの理由

一つ目。作る側には、削る判断ができません。『これを消して、後で聞かれたら困る』と考えるからです。聞かれる可能性が少しでもある項目は残す。こうして念のためが毎年積み上がります

二つ目。一度聞かれた項目が、永久に残ります。3年前に社長が一度だけ確認した数字が、いまも毎月載っている。そのとき必要だっただけなのに、誰も止めないので定例項目になります。

三つ目。作ること自体が仕事になっています。三日かけて作った資料を削られるのは、仕事を否定されたように感じる。悪意ではなく、自然な反応です。

つまり、作る側の努力では減らない構造になっています。頑張って絞れという指示は、この構造に対して無力です。

作る側は、何を削っていいか分からない。だから、念のためが積み上がる

2.読む側が指定する形に変える

やることは単純です。読む側が、毎月これだけを見ると決めて項目を書き出す。作る側は、それ以外を作らない

ここで必ず出てくる抵抗が『他の数字も要るかもしれない』です。対処は一つで、要るときに聞く、を先に認めておくこと。聞かれてから出す形を許容すれば、常備しておく必要がなくなります。

そして最も重要なのは、項目を指定するときにその数字で何を判断するかを一緒に書くことです。『粗利率を見る』ではなく『粗利率が前月比で1ポイント以上落ちたら、原因を聞く』。判断が書けない項目は、見ても何もしない項目です

3.1枚にする、四つの手順

読む側が、見る項目と判断内容をセットで書き出す
項目名の右に、その数字が動いたときに何をするかを一行書きます。書けない項目はその場で落とす。この作業を読む側が一人でやると、たいてい五つか六つに収まります。先に作る側と相談すると、必ず増えます。まず一人で書き切ってから見せてください。ポイント:判断が書けない項目は、見る必要がない
数字は実績・前月比・着地見込みの三列に統一する
項目ごとに表の形が違うと、読むたびに頭を切り替える必要があります。それが『読むのが面倒』の正体です。三列に統一すると、目で追えるようになる。情報量は減っていないのに、読む速度だけが上がります。形式の統一は、内容の削減と同じくらい効きます。ポイント:形式を統一すると、読む速度が上がる
説明文を資料から消し、口頭に移す
資料にコメント欄があると、作る側はそこを埋めるために時間を使います。しかも書いた文章は、たいてい読まれません。数字だけを載せ、説明は会議で口頭にする。読む側が数字を見て質問し、作る側が答える。この形にすると、作成時間が一番大きく減ります。ポイント:文章を書かせるほど、資料は重くなる
削った項目は、捨てずに別ファイルへ移す
廃止ではなく移動にすると、削ることへの抵抗が大きく下がります。『必要なら出せる』状態が担保されるからです。実際には、半年経つと誰もその別ファイルを見なくなります。そこで初めて、本当に要らなかったと全員が納得しますポイント:捨てずに移すと、削る合意が取りやすい

4.実業の当事者として言えること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。報告資料の厚さでは、何度も失敗してきました。

並べて見て分かったのは、資料が厚い会社ほど、会議で数字の話をしていないということでした。読み上げで時間が終わるからです。1枚にすると、会議の時間が質問と議論に回ります。減るのは作成時間だけではありません。

そして、想定していなかった効果がありました。読む側が項目を指定すると、読む側に責任が生まれます。自分で決めた項目なので、『見ていなかった』『聞いていない』が言えなくなる。実はこれが一番大きな変化でした

注意点を二つ。1枚にこだわりすぎて、必要な数字まで落とさないでください。1枚は目標であって制約ではありません。最初は3枚でも、30ページから減れば十分です。

もう一つ。項目は半年に一度見直してください。事業が変われば、見るべき数字も変わります。一度決めて固定すると、また同じ形骸化が始まります。見直す日を先にカレンダーへ入れておくのが確実です。

最初の一歩は、読む側が『毎月これだけ見る』項目を5つ書き出すことです。作る側には見せずに、まず一人で書く。書けた5つが、来月の資料になります。

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5.LENS は、項目の絞り込みから一緒に立つ

LENS(BEYOND PLAYBOOK)は、資料を代わりに作る立場ではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、読む側の項目出し → 判断内容の言語化 → 三列への形式統一 → 削った項目の移し方までを、貴社の会議の実態に合わせて一緒に整理します。狙うのは、読み上げで終わらない会議です。

まずは無料の意思決定スピード診断で、数字が判断につながっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、残す5項目を一緒に選びましょう。

※本記事は社内の報告資料の設計に関する一般的な整理であり、成果を保証するものではありません。必要な報告項目は業種・規模・資金調達の状況によって異なります。金融機関や株主への提出資料については、求められる様式と内容を個別にご確認ください。