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#ブランディング#情報発信#意思決定
Branding Column · 2026.08.12

消せる前提で動くと間に合わない
── 悪い評判が出た時の、信頼を組み直す手順

悪い口コミや投稿が出たとき、多くの経営者が最初に考えるのはどうすれば消せるかです。制度の環境はたしかに整いました。2025年4月1日、プロバイダ責任制限法を改正した情報流通プラットフォーム対処法が施行され、大規模なプラットフォーム事業者には削除の申出に対して原則7日以内に判断を通知する義務、削除基準の策定・公表、運用状況の年1回の公表が課されています。GoogleやLINEヤフー、Meta、TikTok、Xなどが対象に指定されました。対応は以前より確実に速くなっています。ただし、申し出れば必ず消えるわけではありません。削除は各社の基準に照らした判断であり、権利侵害と認められない批判は残ります。消せる前提で立てた計画は、そこで止まります

1.制度が変えたのは『速さ』であって、『消えること』ではない

情プラ法が事業者に求めているのは、申出への対応を速くすることと、基準と運用状況を透明にすることです。放置されていた申出が宙に浮き続ける状態は改善されました。ここは実務上、大きな前進です。

一方で、削除するかどうかの判断そのものは各社の基準に委ねられています。名誉毀損やプライバシー侵害に当たるような投稿と、単に評価が低いだけの感想は別物です。『事実と違う』と『気に入らない』の線引きは、こちらの主観では決まりません

だから初動の設計を変える必要があります。消えるかどうかは自社では決められない。決められるのは、残った場合に、それを読んだ人が何を一緒に目にするかだけです。

消えるかは自社では決められない。決められるのは残った時に何を一緒に読ませるか

2.やってはいけない三つの初動

一つ目、投稿者と公開の場で争う。反論は、それ自体が新しい読み物になります。しかも第三者から見れば、どちらが正しいかは判断できず、揉めている会社という印象だけが残ります

二つ目、良い口コミで押し流そうとする。既存客に依頼して星をつけてもらう対応は、いまは景品表示法の観点でも危険な領域に入ります。火消しのつもりが、行政の指摘を受ける火種になり得ます

三つ目、何も言わずに時間が経つのを待つ。検索したときに批判だけがあり、会社側の説明がない状態は、沈黙が事実を認めたものとして読まれます。とくに求職者と新規客は、判断材料がそれしかありません。

3.信頼を組み直す、四つの手順

24時間以内に『事実確認中』だけを出す
全容が分かるまで待つと、その間ずっと空白が続きます。内容を認めるのでも否定するのでもなく、認識していることと確認中であることだけを短く出す。この一文があるかどうかで、読む側の受け取り方がまるで違います。長文は不要、3行で足ります。ポイント:初動は結論ではなく、認識の表明
事実と解釈を分けて、事実だけを書く
『誠意をもって対応してまいります』は解釈で、読む人には何も伝わりません。いつ・何が起きて・どこまでが事実で・どこからが調査中かを分けて書く。事実の記述が具体的なほど、隠していないという印象が伝わります。ポイント:感情を込めるより、時系列を書く
改善を『変えた仕組み』として出す
謝罪より効くのは、同じことが起きない形にしたという報告です。受付の手順を変えた、担当を二人体制にした、確認項目を増やした。気をつけますでは信頼は戻らず、仕組みを変えたなら戻ります。ここは自社の再発防止と同じ考え方です。ポイント:謝罪文より、変更点の一覧を出す
削除申出は淡々と、並行して進める
事実と異なる記述や権利侵害に当たるものは、各社の窓口から申し出ます。制度上、対応の判断は原則7日以内に通知されます。ただしこれは並行作業であって、待つ理由にはしない。消えれば良し、残っても説明が出ている状態を先に作っておきます。ポイント:申出は進める。ただし結果を待たない

4.実業の当事者として言えること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。現場を持っていれば、厳しい評価を受けることは避けられません。その経験から言えるのは、悪い評判そのものより、対応の速さと具体性のほうがはるかに見られているということです。

実は、批判が一件もない会社のほうが不自然に見える時代でもあります。読む側も、星5だけが並ぶページを信用しなくなっている。低い評価に対して、事実と改善が誠実に書かれている――この組み合わせは、無風の状態より強い信頼を生むことがあります。

そして最も実務的な備えは、起きる前に決めておくことです。誰が一次対応するか、誰が文面を確認するか、社長不在ならどうするか。起きてから決めようとすると、いちばん時間を使うのがこの部分で、その間に空白が広がります。手順書は1枚で十分です。

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5.MAGNET は、伝わり方の設計から一緒に立て直す

MAGNET(BEYOND PLAYBOOK)は、火消しの代行をする立場ではありません。BEYOND Holdings 自身が複数の実業を回す当事者として、一次対応の役割決め → 事実と解釈を分けた文面づくり → 改善を仕組みとして見せる設計 → 平時から積む信頼材料の整備までを、貴社の商売に合わせて一緒に進めます。狙うのは、批判が出ても揺らがない見え方です。

まずは無料の差別化診断で、いま自社の何がどう伝わっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、最初に用意する1枚を一緒に決めましょう。

※背景データは、プロバイダ責任制限法を改正した情報流通プラットフォーム対処法が2024年5月に公布され2025年4月1日に施行されたこと、大規模特定電気通信役務提供者に対し削除申出への対応の迅速化(申出者への通知を原則7日以内とすること等)や削除基準の策定・公表、運用状況の公表が義務づけられていること、2025年4月にGoogle LLC・LINEヤフー株式会社・Meta Platforms, Inc.・TikTok Pte. Ltd.・X Corp. が大規模特定電気通信役務提供者として指定されたこと=総務省の公表を参照しました。削除の可否は各事業者の基準および個別の事情により異なります。本文中の進め方は、よくある状況をもとにした一般的な整理です。