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#ブランディング#差別化#情報発信
Branding Column · 2026.08.27

会社案内の1ページ目が、沿革だった
── 読む人の順番に並べ替える(想定事例)

立派に作った会社案内が、商談の場で一度も開かれない。中小企業でよくある光景です。
原因はデザインでも紙質でもありません。並び順です。沿革、経営理念、組織図、設備一覧、事業所案内。この順番は、書き手が説明したい順であって、読む人が知りたい順ではない。
相手が最初に知りたいのは、たった4つです。この会社は何屋なのか。うちの何を解決してくれるのか。似た会社の実績はあるか。どう頼めばいいのか。以下は想定事例です。

1.【before】刷り直したのに、営業が持ち歩かない

従業員32名の産業用機器の販売・保守会社。創業45年を機に、会社案内を作り直しました。デザイン会社に依頼し、写真も撮り直し、1,000部刷った。社長は満足していました。

ところが半年後、在庫がほとんど減っていません。営業に聞くと、答えは正直なものでした。『渡すことは渡すんですが、その場では開きません』

社長が実際に商談に同席してみると、確かにそうでした。会社案内は挨拶のときに渡され、机の端に置かれたままになる。話が具体的になると、営業は手書きのメモを取り出して説明を始めました

その場で開かれない資料は、存在していないのと同じ

2.並び順が、書き手の都合になっていた

あらためて中身を見ると、構成はこうでした。1ページ目に代表挨拶、2ページ目に沿革、3ページ目に経営理念、4ページ目に組織図、5ページ目に設備一覧、6ページ目に事業所案内

どれも間違った情報ではありません。ただ、初対面の相手が最初に知りたい情報は、この中に一つもない

創業45年という事実は、信用の材料としては効きます。しかしそれはこの会社が何をしてくれるかが分かった後に効く情報です。順番が逆だと、読み手は『で、何の会社ですか』という疑問を抱えたまま、沿革を読まされることになります。

そして決定的だったのが、営業が使っていた手書きメモの中身でした。そこに書かれていたのは『こういう症状が出ていたら、うちが直せます』という具体的な話。会社案内に載っていない情報こそが、商談で使われていたのです。

3.読む人の順番に並べ替える

作り直しにあたって、この会社は営業のメモを起点にしました。実際に使われている言葉を集め、それを順番に並べる。

できあがった構成は、次の4段でした。①何屋か(一文)、②よくある困りごと(相手の言葉で)、③似た規模・業種の実績、④頼み方。沿革と組織図は後ろに回し、経営理念は最終ページに置きました。

結果として、商談で開かれるようになった。営業が説明したい内容と、資料の並びが一致したからです。

4.並べ替えの、四つ

1ページ目は、何屋かを一文で書く
『◯◯業界向けに、△△を扱っています』では足りません。『設備が止まる前に、異音の段階で原因を特定して直す会社です』のように、相手の場面が浮かぶ一文にする。ここが決まらないうちは、他のページを作っても効きません。ポイント:業種名ではなく、相手の場面が浮かぶ一文
2ページ目は、よくある困りごとを相手の言葉で
自社のサービス一覧ではなく、相手が口にする言葉で症状を並べる。『予防保全の提案』ではなく『点検はしているのに、突然止まる』。営業が客先で実際に聞いた言い回しを、そのまま使うのが最短です。ここで読み手は自分ごとになります。ポイント:サービス名ではなく、客が言う症状を並べる
実績は、業種と規模で選ぶ。全部載せない
取引実績を網羅すると、相手は自分に近い例を探す作業を強いられます。載せるのは3〜5件でいい。相手と同じ業種か、近い従業員規模のものを選ぶ。渡す相手によって差し替えられる形にしておくと、さらに効きます。ポイント:多く載せるほど、自分ごとが遠くなる
最後は、頼み方を具体的に書く
『お気軽にお問い合わせください』では動きません。誰に、何を伝えれば、何が始まるのかを書く。『現地を見ずに概算を出せます。設備の型番と症状をお伝えください』のように。次の一歩の手間が小さいことが分かると、連絡が来ますポイント:問い合わせ先ではなく、頼み方を書く

5.実業の当事者として言えること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。会社案内は各社が持っていますし、作り直す場面にも何度も立ち会ってきました。

その経験で確実に言えるのは、作り直す前に営業の説明を一度そのまま録っておくべきだということです。実際の商談で、どの順番で何を話しているか。会社案内より、その説明のほうが完成度が高いことがほとんどです。毎日使われて磨かれているからです。

逆に、デザイン会社に構成から任せると、多くの場合は一般的な型に収まります。悪くはないのですが、どの会社の案内とも似た並びになる。差がつくのは写真の質ではなく、2ページ目に何を書いたかです。

そしてもう一つ。会社案内は、社内向けの資料としても効きます。新しく入った人が、自社が何屋で、どんな困りごとを解決していて、どう頼まれるのかを一度に理解できる。並べ替えた後の会社案内は、そのまま新人研修の1時間目になります。作り直す価値は、営業の外だけにあるわけではありません。

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6.MAGNET は、並び順の設計から一緒に立つ

MAGNET(BEYOND PLAYBOOK)は、制作を請け負う立場ではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、営業の説明の棚卸し → 何屋かの一文づくり → 困りごとの言語化 → 実績と頼み方の設計までを、貴社の商材に合わせて一緒に整理します。狙うのは、商談の場で開かれる資料です。

まずは無料の差別化診断で、選ばれる理由が届く形になっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、1ページ目の一文を一緒に決めましょう。

※本文中の会社・人物・数値は、よくある状況をもとに構成した想定事例です。特定の企業を指すものではありません。手順は、BEYOND Holdings が複数の実業を運営する中で用いている一般的な整理であり、成果を保証するものではありません。