従業員32名の産業用機器の販売・保守会社。創業45年を機に、会社案内を作り直しました。デザイン会社に依頼し、写真も撮り直し、1,000部刷った。社長は満足していました。
ところが半年後、在庫がほとんど減っていません。営業に聞くと、答えは正直なものでした。『渡すことは渡すんですが、その場では開きません』。
社長が実際に商談に同席してみると、確かにそうでした。会社案内は挨拶のときに渡され、机の端に置かれたままになる。話が具体的になると、営業は手書きのメモを取り出して説明を始めました。
あらためて中身を見ると、構成はこうでした。1ページ目に代表挨拶、2ページ目に沿革、3ページ目に経営理念、4ページ目に組織図、5ページ目に設備一覧、6ページ目に事業所案内。
どれも間違った情報ではありません。ただ、初対面の相手が最初に知りたい情報は、この中に一つもない。
創業45年という事実は、信用の材料としては効きます。しかしそれはこの会社が何をしてくれるかが分かった後に効く情報です。順番が逆だと、読み手は『で、何の会社ですか』という疑問を抱えたまま、沿革を読まされることになります。
そして決定的だったのが、営業が使っていた手書きメモの中身でした。そこに書かれていたのは『こういう症状が出ていたら、うちが直せます』という具体的な話。会社案内に載っていない情報こそが、商談で使われていたのです。
作り直しにあたって、この会社は営業のメモを起点にしました。実際に使われている言葉を集め、それを順番に並べる。
できあがった構成は、次の4段でした。①何屋か(一文)、②よくある困りごと(相手の言葉で)、③似た規模・業種の実績、④頼み方。沿革と組織図は後ろに回し、経営理念は最終ページに置きました。
結果として、商談で開かれるようになった。営業が説明したい内容と、資料の並びが一致したからです。
私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。会社案内は各社が持っていますし、作り直す場面にも何度も立ち会ってきました。
その経験で確実に言えるのは、作り直す前に営業の説明を一度そのまま録っておくべきだということです。実際の商談で、どの順番で何を話しているか。会社案内より、その説明のほうが完成度が高いことがほとんどです。毎日使われて磨かれているからです。
逆に、デザイン会社に構成から任せると、多くの場合は一般的な型に収まります。悪くはないのですが、どの会社の案内とも似た並びになる。差がつくのは写真の質ではなく、2ページ目に何を書いたかです。
そしてもう一つ。会社案内は、社内向けの資料としても効きます。新しく入った人が、自社が何屋で、どんな困りごとを解決していて、どう頼まれるのかを一度に理解できる。並べ替えた後の会社案内は、そのまま新人研修の1時間目になります。作り直す価値は、営業の外だけにあるわけではありません。
強みの特定・言語化・伝達・一貫性の4観点から、選ばれる理由が届いているかをレーダーで特定します。登録不要・その場で結果。
▶ 差別化診断をはじめる 無料で相談するMAGNET(BEYOND PLAYBOOK)は、制作を請け負う立場ではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、営業の説明の棚卸し → 何屋かの一文づくり → 困りごとの言語化 → 実績と頼み方の設計までを、貴社の商材に合わせて一緒に整理します。狙うのは、商談の場で開かれる資料です。
まずは無料の差別化診断で、選ばれる理由が届く形になっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、1ページ目の一文を一緒に決めましょう。
※本文中の会社・人物・数値は、よくある状況をもとに構成した想定事例です。特定の企業を指すものではありません。手順は、BEYOND Holdings が複数の実業を運営する中で用いている一般的な整理であり、成果を保証するものではありません。