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#意思決定#経営理念#数字・見える化
Management Column · 2026.06.29

金利のある世界で、
3年計画はどう立てるか

日本銀行は2024年3月にマイナス金利を解除し、2025年1月には政策金利が0.5%へ。約30年ぶりの『金利のある世界』が戻ってきました。物価高、賃上げ、人手不足が同時に効くこの局面で、3年先の数字をピタリと当てにいく中期経営計画は、むしろ危うい。だからといって計画を立てないのは論外です。当てにいくのをやめ、ビジョンから逆算し、毎年見直す——立て方そのものを変える時です。

1.いま起きていること ── 「3年後を当てる」前提が崩れた

長く続いたゼロ金利が終わり、借入コストが効く時代に入りました。政策金利は0.5%まで上がり、原材料費・人件費の上昇も止まりません。2024年の実質GDP成長率は0.1%と、環境はぶれが大きい。こうした中で「3年後に売上◯億円」と数字だけを精緻に積み上げた計画は、初年度で前提が狂えば、ただの紙になります。

だからといって「先が読めないから計画はムダ」というのは逆です。不確実だからこそ、どこへ向かうのかという旗がいる。読めないのは外部環境であって、自社が目指す姿ではありません。NORTHの立場で言えば、中期経営計画とは数字の予言書ではなく、ビジョンを3年スパンの行動に翻訳した地図。変わる前提に合わせて地図を引き直し続ける——その作法が、この局面では効きます。

2.なぜ逆算なのか ── 積み上げは「現状の延長」しか描けない

中計の作り方には、現状から足し算で伸ばす「積み上げ」と、ありたい3年後から引き算で降ろす「逆算」があります。積み上げは堅実に見えて、今のやり方の延長線しか描けない。人手不足や金利上昇で構造が変わる局面では、延長線の先に未来がないこともある。だから先に「3年後にこうありたい」という到達点を置き、そこから逆算して今年やることを決めます。

そして到達点は、社長の願望ではなく会社のビジョンから引く。何のために存在する会社かが定まっていれば、3年後の姿は自ずと方向が決まります。逆算とは、理念と日々の行動を一本の線でつなぐ作業。だからこそ中期経営計画は、財務部門だけでなく理念を預かる経営の中心が引くべきものなのです。

中計は3年後を当てる道具ではない。ビジョンを行動へ翻訳し、毎年引き直す地図だ。

3.自社ならこう立てる ── 三段で「逆算×ローリング」

BEYOND自身、9社の連合として方向を合わせるために計画を回しています。前提が動く前提で組むので、固定の3年計画ではなく毎年引き直すローリングを基本にしています。NORTHが見る言語化・共有・浸透・運用の観点で、次の三段を勧めます。

3年後のありたい姿をビジョンから引く
まず売上の前に「3年後、どんな会社になっていたいか」をビジョンから言葉で描く。数字はその姿を支える結果として後から置く。旗が先、数字が後。順番を逆にすると、計画はただのノルマ表になります。問い:3年後の姿を、数字ぬきで一文で言えるか
逆算で今年の一手まで降ろす
3年後の姿から、2年後・1年後・今年と引き算で降ろし、今年やる重点を3つに絞る。3年分を細かく決めるより、初年度の打ち手を濃く。遠い年ほど粗く、近い年ほど具体に。問い:今年の重点3つは、3年後の姿につながっているか
毎年ローリングで引き直す
1年経ったら実績を見て、3年計画を1年ずらして引き直す。固定方式だと前提が狂った瞬間に計画が効力を失う。毎年更新するから、目標が生き続ける。計画は作って終わりでなく、回して育てる問い:去年の計画を、今年見直す日を決めているか

順番が肝です。①ビジョンから3年後を描き、②逆算で今年の一手に降ろし、③毎年引き直す。当てにいく計画から、向かい続ける計画へ。これで中計は「初年度で陳腐化する紙」から「環境が動いても効く羅針盤」に変わります。

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4.NORTH は、旗から計画までを一本でつなぐ

NORTH(BEYOND PLAYBOOK)は、立派な中期経営計画書を作って棚に納めて終わりにはしません。ビジョンの言語化 → 3年後からの逆算 → 毎年のローリング運用まで、貴社の現場で回る形に一緒に作ります。私たちは評論家ではなく、9社という"前提が動きやすい連合"を一つの旗でまとめ、計画を毎年引き直してきた実業集団。机上の3年計画ではなく、環境が動いても効く地図の引き方を持っています。

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