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#定着・離職#採用#人手不足
Management Column · 2026.08.28

半年で8.1%が職場を離れる
── 辞めた人との関係を切らない

厚生労働省の令和7年上半期雇用動向調査によると、同期間の離職率は8.1%。前年同期から0.3ポイント低下しました。
低下したとはいえ、半年で約12人に1人が職場を離れている計算です。年間で見れば、辞めることは例外ではなく、日常的に起きる出来事になっています。
それでも多くの中小企業では、退職の申し出があった瞬間に関係が切れます。裏切られたと感じ、引き継ぎは事務的になり、送別会も開かれない。その扱い方が、後から効いてきます

1.辞め方が、その後の関係を決める

退職の申し出を受けたときの反応は、経営者の性格ではなく会社の設計で決まります。決めていなければ、その場の感情が出ます。

そして感情が出た会社では、共通のことが起きます。引き継ぎが雑になり、最終出社日が気まずくなり、その後の連絡が途絶える。本人は『あの会社は辞めるとき冷たかった』と周囲に話します。この評判は、採用市場で確実に効きます。特に地域の狭い業界では、数年単位で残ります。

逆に、円満に送り出した場合に得られるものは三つあります。取引先としての関係、人を紹介してくれる立場、そして本人が戻ってくる可能性。どれも採用コストをかけずに得られる資産です。

辞めた人が語る評判は、求人広告より遠くまで届く

2.出戻りが効く理由と、効かない場合

出戻りには、新規採用にない利点があります。教育がほぼ不要で、社内の人間関係も既にあり、本人も会社の実情を知っている。ミスマッチが構造的に起きにくい。

ただし、条件があります。辞めた理由が解消されているかどうかです。人間関係が理由なら、その相手がまだいる限り同じことが起きます。給与が理由なら、水準が変わっていなければ同じです。本人が外で経験を積んだからといって、辞めた原因が消えるわけではありません

だから受け入れる際は、辞めた理由をもう一度確認するのが実務的です。ここを飛ばして『戻ってきてくれてありがとう』で始めると、短期間で二度目の退職になります。

3.関係を切らないための、四つ

退職の申し出に返す最初の一言を、決めておく
その場で考えると感情が出ます。『そうか。まず理由を聞かせてほしい』と決めておく。引き止めるかどうかは、聞いた後に判断すればいい。最初の一言が責める言葉だと、その後どれだけ丁寧にしても関係は戻りませんポイント:最初の一言だけは、事前に決めておく
引き継ぎの条件を、感情ではなくルールで示す
『いつまでに何を引き継ぐか』を、あらかじめ決めた基準で伝える。期間、引き継ぎ書の範囲、有給の扱い。ルールとして示せば交渉になりません。その都度決めるから、揉めるか、逆に譲りすぎるかのどちらかになりますポイント:退職の手順は、平時のうちに決めておく
辞めた後に一度だけ連絡する口実を作っておく
頻繁な連絡は要りません。年に一度、周年の案内や近況を送る程度で十分です。口実があると、こちらも送りやすく、相手も返しやすい。完全に途絶えた関係は、必要になったときに再開できませんポイント:細くても、途切れさせないほうが後で効く
出戻りの受け入れ条件を、辞める前に伝える
『またやりたくなったら声をかけてほしい。その時は◯◯の条件で考える』と、送り出すときに伝えておく。社交辞令ではなく、条件を添えるのが要点です。言われた側は、選択肢として覚えています。これがないと、戻りたくても連絡できません。ポイント:戻る道があると伝えるのは、送り出す側の仕事

4.実業の当事者として言えること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。人が辞める場面には、当然ながら何度も立ち会ってきました。

実感として言えるのは、辞めた人が最も正確に自社を語るということです。在籍中の社員は立場があるので、外では良いことを言います。ところが辞めた人は利害がないので、率直に話す。その率直な話が、次の応募者に届いています。求人票に何を書いても、この評判のほうが強い。

そして中小企業には、大企業にない有利さがあります。辞めた人の数が少ないので、一人ひとりと関係を保てる。何百人もの名簿を管理する仕組みは要りません。年に一度、思い出したときに連絡するだけで足りる規模です。

注意点も一つ。出戻りを受け入れる場合、既存社員への説明が要ります。条件面で優遇されたと見えると、残って頑張ってきた人の納得が失われる。何を評価して迎えたのかを言葉にする。これを省くと、一人を得て複数を失うことになります。

離職率が8.1%という数字は、裏を返せば人が動く前提で会社を設計すべきという意味です。辞めさせない努力と同じくらい、辞めた後をどうするかに手を入れる価値があります。

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5.PACK は、送り出し方の設計から一緒に立つ

PACK(BEYOND PLAYBOOK)は、採用を代行する立場ではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、退職時の対応の型づくり → 引き継ぎルールの整備 → 再接点の設計 → 出戻り受け入れ時の説明までを、貴社の規模に合わせて一緒に組み立てます。狙うのは、辞めた人が資産として残る状態です。

まずは無料の組織体力診断で、人が根づかない原因がどこにあるかを確かめてみてください。結果を見ながら、次の退職に備えた型を一緒に決めましょう。

※背景データは、厚生労働省『令和7年上半期雇用動向調査』において、令和7年上半期の離職率が8.1%となり前年同期から0.3ポイント低下したことを参照しました。同調査の値は事業所規模5人以上の事業所を対象とした推計です。離職率は当該期間中の離職者数を期首の常用労働者数で除したものであり、他の調査における3年以内離職率等とは定義が異なります。本文中の手順は一般的な整理であり、成果を保証するものではありません。