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#採用#定着・離職#人手不足
Management Column · 2026.08.16

2027年4月、転籍が認められる
── 採るより、残ってもらう設計へ

厚生労働省の発表によると、2025年10月末時点の外国人労働者数は257万1,037人。集計を開始した2008年以来はじめて250万人を超え、増加率は11.7%でした。産業別では製造業が59万8,314人で最多、増加率でみると医療・福祉が前年比28.1%増と伸びています。そしてもう一つ、より大きな変化が控えています。2027年4月1日、技能実習に代わる育成就労制度が施行され、同一機関で1〜2年勤務した後の転籍が原則として認められます。技能実習では転籍が原則禁止でした。転籍できるということは、選ばれ続けなければ残らないということです。

1.数字と制度が、同時に動いた

250万人という規模は、もはや例外的な労働力ではありません。製造業で26.0%を占め、医療・福祉では前年比28.1%増という伸び方を見れば、中小企業の現場を実際に支えている層だと分かります。

そこに制度の転換が重なります。育成就労制度で最も実務に効くのは、転籍が原則として認められる点です。技能実習では、やむを得ない事情がない限り職場を変えられませんでした。裏を返せば、受け入れ側は多少の不備があっても人が抜けなかったということでもあります。

2027年4月以降は、その前提が消えます。日本人の若手が転職するのと同じ構造が、外国人材にも適用される。しかも本人同士の情報網は、日本人よりむしろ密です。職場の評判は、母国語のコミュニティ内で正確に共有されます

転籍が認められるとは、選ばれ続けなければ残らないということ。

2.『制度対応』と『受け入れ準備』は別物

受け入れを検討する会社が最初に取り組むのは、たいてい制度側です。在留資格、監理支援機関の選定、書類、住居の確保。これらは必須ですが、揃えても定着はしません

実際に早期の離職が起きる原因は、もっと手前にあります。指示が理解できない、困った時に誰に言えばいいか分からない、生活の段取りが分からない、この先どうなるかが見えない。この4つです。どれも制度の話ではなく、現場の設計の話です。

そして厄介なことに、この4つは本人からは申告されません。言葉の壁があり、立場も弱いと感じているからです。問題が表に出るのは、辞めると言われた時になります。

3.採る前に作る、四つの受け皿

日本語ではなく『指示』を絵と数字にする
語学研修より先に効くのが、現場の指示の作り替えです。手順を写真と数字にする、良品と不良品の実物を並べて置く、数量と時刻は必ず数字で書く。曖昧な日本語をなくす作業は、実は日本人の新人にもそのまま効きます。外国人材の受け入れは、現場の言語化を進める良い機会です。ポイント:翻訳する前に、そもそもの言葉を減らす
相談相手を、直属の上司以外にもう1人置く
直属の上司にだけ相談窓口を集約すると、その上司との関係が悪化した時点で逃げ場がなくなります。年齢の近い先輩、別部署の社員、同じ出身国の先輩など、業務ラインの外に1人置く。名前を明示して、本人に伝える。これがあるだけで、辞める前に相談が来るようになりますポイント:窓口は業務ラインの外に置き、名前で伝える
生活の入口を、型にしておく
住居、銀行口座、携帯、病院、ゴミ出し、交通。初日から2週間で必要になる手続きを一覧にし、誰が同行するかまで決めておく。毎回その場で対応していると担当者の負荷が青天井になり、対応の質も人によってばらつきます。2人目以降は、この型があるかどうかで手間が全く変わりますポイント:生活支援こそ、属人化させず型にする
3年後のキャリアを、入る前に見せる
育成就労は、要件を満たせば特定技能への移行が想定されています。この会社で何年働くと、何ができるようになり、資格や待遇がどう変わるのかを、入る前に紙で見せる。転籍が可能になる環境では、先が見えない職場から順に人が抜けます。逆に道筋を示せる会社は、選ばれる側に回れます。ポイント:先が見える職場が、転籍時代に残る

4.実業の当事者として言えること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。人手の確保に苦しむ現場を実際に持っている立場から、率直に書きます。外国人材を『日本人が採れないから』という理由だけで受け入れると、ほぼ確実にうまくいきません

理由は単純で、その動機だと受け入れ後の投資が正当化されないからです。翻訳された手順書、生活支援の時間、相談窓口の設置。これらは全部コストで、目先の生産には直結しません。「安く人を埋める」つもりの会社は、この投資を渋り、結果として早期離職で採用費を溶かします。

逆に、受け入れを機に現場の言語化と標準化を進めた会社は、日本人の新人教育まで一緒に良くなります。写真付きの手順書も、業務ライン外の相談窓口も、3年後のキャリアの提示も、国籍を問わず効くものばかりです。

2027年4月まで、あと1年半ほど。制度が変わってから慌てるのではなく、いま受け入れている人が『残りたい』と思える現場かどうかを点検するのが、いちばん確実な準備です。

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5.PACK は、受け皿づくりから一緒に立つ

PACK(BEYOND PLAYBOOK)は、人材紹介をして終わりにはしません。BEYOND Holdings 自身が実業の当事者として、現場指示の絵と数字への置き換え → 業務ライン外の相談窓口の設置 → 生活支援の型づくり → キャリアの道筋の提示までを、貴社の現場に合わせて組み立てます。狙うのは、転籍できる環境でも選ばれ続ける職場です。

まずは無料の組織体力診断で、いま組織のどこに負荷が溜まっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、最初に置く相談窓口を一緒に決めましょう。

※背景データは、2025年10月末時点の外国人労働者数が257万1,037人で2008年の集計開始以来はじめて250万人を超え増加率が11.7%であったこと、産業別では製造業が59万8,314人で最多、増加率では医療・福祉が前年比28.1%増であったこと=厚生労働省の公表(2026年1月発表)、令和6年6月に改正入管法および育成就労法が公布され2027年4月1日に育成就労制度へ移行すること、同一機関での一定期間の勤務後に本人の希望による転籍が一定の要件のもとで可能となることを参照しました。制度の詳細・要件は今後の政省令等で具体化される部分があり、実際の対応は監理支援機関および専門家にご確認ください。本文中の進め方は、よくある状況をもとにした一般的な整理です。