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#業務効率化#人手不足#数字・見える化
Organization Column · 2026.06.25

『あの人が辞めたら、現場が止まった』
── 属人化を解く順番

ベテランが一人抜けただけで、見積もりも段取りも止まる。── これは特別な会社の話ではありません。2025年の「人手不足」倒産は過去最多の427件、しかも『従業員の退職』を引き金にした倒産は前年の1.5倍に増えました。属人化は、もはや"非効率"では済まず、会社を止めるリスクです。慌ててマニュアルを作る前に、解く順番があります。

1.想定事例 ── 段取りの全部が、一人の頭の中にあった

※以下は、BEYONDが現場で向き合ってきた状況をもとにした想定事例です。

年商2億円・社員12名の金属加工業。20年勤めたベテランの工場長が、材料の発注、機械の段取り、客先ごとの細かい注意点まで、ほぼ全部を頭の中で回していました。社長も「あの人がいれば現場は大丈夫」と頼り切り。その状態こそが、いちばん効率がいいと思っていたのです。

ある日、その工場長が体調を崩して長期離脱。とたんに「この客先は何が地雷か」「この機械はどの順で立ち上げるか」が誰にも分からない。見積もりは止まり、納期は遅れ、若手は判断できずに手が止まる。慌てて本人に電話で聞きながら回す日々──現場は確かに動いていたのに、人が一人欠けた瞬間に、会社全体が宙吊りになりました。

2.『マニュアルを作ろう』が、たいてい失敗する理由

こうなると多くの社長が「よし、全業務をマニュアル化しよう」と号令をかけます。ところが、これがほぼ失敗します。理由はシンプルで、全部を書こうとすると、いつまでも終わらないから。分厚いマニュアルは作るのに数ヶ月かかり、完成した頃には現場が変わって陳腐化し、誰も読まない棚の飾りになります。

属人化の解消は、"網羅"ではなく"順番"の問題です。止まると一番痛い急所から、薄く速く外していく。BEYONDグループ自身も9社の現場で同じ壁にぶつかり、たどり着いた手順がこれです。

属人化は「全部書く」では解けない。「急所から」で解ける。

3.属人化を解く3ステップ

業務の棚卸しマップを作る
まず「誰が・何を・その人しかできないか」を一覧にする。付箋でも表でも十分。これだけで、止まると致命的な"急所"が一目で浮かび上がる。全部を直す前に、どこが危ないかを見える化する。最初の一手:『◯◯さんに聞かないと』が口癖の業務に印をつける
急所からSOP(手順書)にする
マップで赤くなった急所だけを、A4一枚の手順書に落とす。完璧な文章は要らない。写真・箇条書き・「ここで失敗しやすい」の一行で十分。本人が元気なうちに、隣で実演しながら書き取るのが最速。最初の一手:止まると一番痛い1業務だけ、今週中に1枚作る
更新が回る仕組みにする
手順書は作って終わりではなく、変わったら直せる場所(共有フォルダ等)に置き、別の人が一度なぞって直す。「他人が再現できて初めて完成」。これで知識が個人から会社の資産に移る。最初の一手:作った手順書で、別の社員に一度やってもらう

4.自社ならどう動くか ── 学びは『急所1点』から

先の金属加工業も、復帰した工場長に頼り直すのではなく、「止まると一番痛い3業務」だけを先に手順書化しました。全業務の1割にも満たない量です。それでも、次に誰かが欠けたときに現場が止まらない状態になり、若手が自分で判断できる範囲が一気に広がった。属人化の解消は、会社の効率化であると同時に、人が辞めても倒れない"経営リスクの保険"でもあります。

大切なのは、ベテランを責めないこと。属人化は本人のせいではなく、仕組みを作ってこなかった会社の課題です。だからこそ、全部をいきなり標準化しようとせず、急所1点から薄く速く。これが、人手不足が深刻化する今、最も現実的で効く一手です。

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5.PACK は、人が欠けても止まらない組織まで伴走する

PACK(BEYOND PLAYBOOK)は、アドバイスして終わりではありません。BEYONDグループ自身が複数の実業で属人化と向き合ってきた当事者として、業務の棚卸し → 急所のSOP化 → 更新が回る運用まで、貴社の現場で実際に回る形に一緒に作ります。分厚いマニュアルではなく、明日から使える1枚から始めます。

まずは組織体力診断で、4観点のどこが弱点かを掴むところから。結果を見ながら、最初の急所を一緒に決めましょう。

※背景データは、2025年の人手不足倒産(過去最多427件・『従業員退職』起因が約1.5倍増)=東京商工リサーチ、後継者難・小規模企業比率=各信用調査会社の集計報道を参照しました。本記事の事例は、複数の現場で起こりやすい状況をもとに構成した想定事例です。