従業員45名、3部門を持つ設備会社。空調工事、電気工事、そしてメンテナンスの受託です。それぞれに担当営業がいて、それぞれが自分の数字を追っています。
ある日、空調部門の担当者が10年来の客先で、見慣れない他社の作業車を見かけます。聞くと「電気工事はずっとあそこにお願いしている」。その客は、この会社が電気工事もやっていることを知りませんでした。10年通っていて、です。
社内で共有すると、似た話が次々に出てきました。メンテナンス契約を提案できたはずの現場、空調の更新時期が来ていた電気の客先。売り逃していたのではなく、そもそも売れると認識されていなかった。
この会社が最初にやったのは、朝礼での呼びかけでした。「他部署の商材も紹介するように」。3週間で元に戻りました。理由は三つあります。
一つ目、何を扱っているか正確に言えない。自分の担当外の商材は、価格帯も納期も対応範囲も分からない。間違ったことを言って客の信用を失うリスクを負ってまで、他人の数字を作りたい人はいません。
二つ目、紹介しても自分に一円も返らない。売上は受注部門に立ちます。紹介した側は、手間だけ増えて評価は変わらない。善意に頼る仕組みは、忙しくなった瞬間に止まります。
三つ目、紹介した後が見えない。つないだ案件がどうなったか分からないと、次につなぐ気が起きません。しかも対応が悪ければ、紹介した側が客からの信用を失います。ここが最大の心理的障壁です。
この会社で最初に変わったのは受注ではなく、客先の情報が社内に集まり始めたことでした。他部門の商材を意識して現場を見るようになると、設備の古さや不満の話が耳に入る。提案は、その情報の副産物として出てきます。
私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。複数の事業を持つ側にいるので、この難しさは身に沁みています。事業が増えるほど、社内で互いの中身が見えなくなる。放っておくと、同じ客に別々の会社として接することになります。
だから私たちは、紹介を精神論に置きません。1枚の商材表、結果を返す義務、次に触れる日付。この3つがあれば、特別な営業力がなくても回ります。既存顧客の深耕が課題の1位に挙がる時代に、いちばん売りやすい相手は、すでに自社を信用して取引している人です。そして多くの場合、その人はまだ、御社の半分しか知りません。
単価・商品構成・新規と既存・値決めの観点から、売上の伸びしろがどこにあるかをレーダーで特定します。登録不要・その場で結果。
▶ 売上診断をはじめる 無料で相談するSURGE(BEYOND PLAYBOOK)は、営業研修をして終わりにはしません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、商材の1枚化 → 声を掛ける合図の設計 → 紹介の可視化と評価への接続 → 顧客ごとの接触タイミング管理までを、貴社の商売に合わせて一緒に進めます。新規を増やす前に、いまの客の中に残っている伸びしろを取りにいきます。
まずは無料の売上診断で、売上の伸びしろが単価と客数のどちらにあるかを確かめてみてください。結果を見ながら、最初に紹介を回す一部門を一緒に決めましょう。
※背景データは、成長戦略として取り組むべき課題として既存顧客との取引深耕が66.0%・販路開拓が60.5%であること、調査が2026年1月20日から2月6日に実施され有効回答5,241件であること=株式会社帝国データバンク『企業の経営課題に関するアンケート(2026年)』(2026年3月公表)を参照しました。本文中の会社・数字は、よくある状況をもとに構成した想定事例です。