従業員18名、設備部材を扱う商社A社。ここ2年、売上が横ばいで止まっていました。社長の判断は「新規が足りない」。web広告の予算を月10万円から20万円へ倍増し、問い合わせフォームも作り直しました。
半年後。問い合わせ件数はたしかに増えました。ところが受注はほとんど動かない。理由を追いかけると、増えた問い合わせの多くが相見積もり目的で、価格だけを比べて去っていく層だったのです。獲得単価は上がり、対応する営業の手は取られ、広告費を倍にして、利益は前年より減った。よくある話です。
ここでA社が見落としていたのは、すでに一度、自社を選んでくれた人たちの存在でした。
販売管理システムから、過去5年の取引先を全部書き出してみる。出てきたのは412社。そのうち直近12か月で1度でも取引があったのは96社だけでした。残りの316社は、止まっている。
さらに中身を見ると、316社のうち約4割は、過去に年間50万円以上の取引実績がありました。つまり「うちの商品でちゃんと満足していたはずの会社」が、理由もわからないまま消えている。A社の社長が驚いたのはここです。クレームで切れた先は、数えるほどしかなかった。ほとんどは「担当が代わった」「たまたま他社に頼んだ流れが続いた」「単純に忘れられた」。それだけでした。
広告で新しい人に振り向いてもらうには、認知から信頼まで一段ずつ積み上げる必要があります。でも休眠客には、すでに取引実績という信頼の土台がある。しかも連絡先は手元にあり、接触コストはほぼゼロです。
大事なのは、いきなり売り込まないこと。「思い出してもらう」と「売る」を分けるのが再接触の鉄則です。順番に使える型を4つ挙げます。
単価・リピート・紹介・新規導線の4観点から、いま一番伸ばせる売上の一手をレーダーで特定します。登録不要・その場で結果。
▶ 売上診断をはじめる 無料で相談する私たちBEYONDは、コンサルとして外から助言するだけでなく、自分たちで複数の実業を回しています。その現場感覚で言えば、休眠客の掘り起こしが効くのは「安いから」ではありません。効く本当の理由は、相手がすでに自社の商品を使ったことがあり、説明が要らないことです。新規なら3回の訪問が必要な話が、休眠客なら電話1本で決まることがある。営業の人手が足りない中小企業ほど、この差は決定的です。
逆に、正直に言っておくべき落とし穴もあります。掘り起こしは、名簿がデータになっていない会社では実行できません。取引履歴が担当者の頭とバラバラのExcelにしかなければ、①の並べ替えが物理的にできない。だから休眠客の掘り起こしは、実は「顧客データを一箇所に集める」という地味な作業とセットです。ここを飛ばして施策だけ真似ると、必ず途中で止まります。
新規開拓が要らないという話ではありません。ただ、広告費が過去最高を更新し続ける市場で、いちばん高い入口から順に手を付ける必要はない。まず名簿を開く。順番を変えるだけで、同じ労力から出てくる売上は変わります。
SURGE(BEYOND PLAYBOOK)は、「掘り起こしましょう」と言って終わりではありません。BEYOND Holdings 自身が複数の実業を回す当事者として、顧客データの棚卸し → 優先順位づけ → 再接触の文面と型 → 年2回の定例化までを、貴社の商売に合わせて一緒に作ります。眠っている名簿を、動く売上に変えるところまでが私たちの仕事です。
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※背景データは、2025年の日本の総広告費8兆623億円・前年比105.1%、インターネット広告費4兆459億円・前年比110.8%・構成比50.2%(初の過半数)、マスコミ四媒体広告費2兆2,980億円・前年比98.4%=電通「2025年 日本の広告費」(2026年3月5日発表)を参照しました。本文中のA社は、よくある状況をもとに構成した想定事例であり、実在の企業ではありません。