従業員40名の産業用部品メーカー。年に一度の業界展示会に出展し、3日間で180枚の名刺が集まりました。社長も現場に立ち、手応えは十分。
会期が終わり、営業部は翌週にお礼メールを一斉送信しました。文面は丁寧です。ご来場の御礼、製品カタログのリンク、担当者の連絡先。180人全員に、同じ内容を送りました。
返信は4件。うち具体的な相談に進んだのは3件でした。営業部長の総括は『やはり展示会は数打つしかない』。翌年も同じやり方で出展することが決まりました。
問題は、お礼メールの文面ではありません。会場で交わした会話が、どこにも残っていなかったことです。
180人のうち、実際に立ち止まって具体的な相談をした人は10人程度いたはずです。『いまの設備の◯◯で困っている』『来期に更新を検討している』。その場では確かに聞いているのに、名刺には何も書いていない。会期3日目には、誰が何を言ったか本人にも分からなくなっています。
結果として、全員が同じ扱いになりました。相手から見れば、会場で話した内容に一切触れていないメールが届いたことになります。これは『覚えていません』と伝えているのと同じです。熱を持っていた10人ほど、この扱いに冷めます。
そして時間の問題があります。展示会で受けた印象は、数日で急速に薄れます。相手は何十社ものブースを回っている。1週間後に届いたメールでは、どの会社だったか思い出せません。
翌年、この会社は出展の中身を変えませんでした。ブースも展示物もほぼ同じです。変えたのは、名刺の扱いと会期後の3日間だけ。
結果、名刺の枚数は前年より少ない150枚台でしたが、商談に進んだのは20件を超えました。やったのは、次の四つです。
私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。グループ各社でも展示会には出ますし、逆に来場者として他社のブースを回る側にもなります。
来場者の立場に立つと、この構造がよく分かります。会期後に届くメールは、たいてい似ています。御礼、カタログ、連絡先。何十通も届くので、ほとんど開かないまま消えていきます。
その中で、会場での会話に触れているメールだけは開きます。『納期の件を気にされていたので、標準納期の内訳をまとめました』と書いてあると、確かに話したなと思い出す。内容の良し悪しより、覚えていてくれたという事実のほうが効いています。
だから展示会の準備で最も投資すべきなのは、ブースの装飾でも配布物でもありません。会期中にメモを取り切る運用と、会期直後の3日間を空けておくことです。多くの会社は逆で、会期の翌日から通常業務に戻り、後追いを週末の残作業にしてしまう。出展費用のうち、この3日間の使い方で成果の大半が決まります。
名刺の枚数を成果指標にしている限り、この設計にはなりません。測るのは枚数ではなく、Aの件数と、48時間以内に返せた率。指標を変えると、現場の動き方が変わります。
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▶ 売上診断をはじめる 無料で相談するSURGE(BEYOND PLAYBOOK)は、展示会の運営を代行する立場ではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、ブースでのメモ運用の設計 → 会期後3日間の体制づくり → 送る文面の型 → 2回目接触の設計までを、貴社の商材に合わせて一緒に組み立てます。狙うのは、同じ出展費用で商談数が変わる状態です。
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※本文中の会社・人物・件数は、よくある状況をもとに構成した想定事例です。特定の企業や展示会を指すものではありません。手順は、BEYOND Holdings が複数の実業を運営する中で用いている一般的な整理であり、成果を保証するものではありません。