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#売上アップ#集客・新規#意思決定
Sales Column · 2026.09.14

今のところで困ってないので、と言われ続けた|切り替えの手間をこちらが引き受けた

ある業務用資材の卸(想定事例)の営業は、新規訪問のたびに同じ言葉を聞いていました。『今のところで特に困ってないので』
単価は自社のほうが安く、品質も変わりません。それでも相手は動きませんでした。
理由は単純でした。相手にとって切り替えは、得をする話ではなく、手間とリスクを背負う話だったのです。

1.安さを伝えても、動かない理由

この会社が提案していたのは、単価が3%安いこと、納期が1日早いことでした。事実であり、資料にもなっている。それでも通りません。

相手の担当者の頭の中では、別の計算が走っています。発注のやり方を覚え直す。社内に説明して承認をもらう。品番の対応を確認する。もし品質が違ったら、自分の判断ミスになる

3%の差額より、この手間とリスクのほうが重い。しかも決定的なのは、手間を背負うのは担当者個人で、差額の得は会社のものだということです。個人の損得で見れば、動かないのが合理的な判断になります。

差額の得は会社のもの。切り替えの手間とリスクは、担当者個人のもの

2.提案する中身を、値段から手間に変えた

この会社が変えたのは一点です。『安くします』をやめて、『切り替えの手間はこちらが引き受けます』に変えました

具体的には三つです。いま使っている品番の一覧をもらい、自社の該当品番に対応させた表を作って渡す発注は、いまと同じ形式のまま受ける(相手がFAXならFAXで受ける)。最初の3か月は、いまの取引先と並行して構わないと最初に言う

これで話が進み始めました。値段の議論は、その後です。順番を変えただけで、同じ相手の反応が変わりました。

3.切り替えコストを下げる、四つの手順

相手が背負う手間を、具体的に書き出す
値引き額を考える前に、相手の側で何が発生するかを数えます。発注方法の変更、社内の承認、品番の対応づけ、在庫の入れ替え、納品先への周知。書き出すと五つか六つになります。そのうちいくつを自社が引き受けられるかを決める。ここが提案の中身になります。ポイント:値引き額を考える前に、相手の手間を数える
品番や仕様の対応表を、こちらが作って渡す
相手にとって最も重く、そしてこちらが最も引き受けやすい手間がこれです。いまの一覧をもらえれば作れます。作って渡した時点で、それは相手が社内説明に使える資料になります。担当者が上司に持っていけるものを渡すことが、実質的な後押しになります。ポイント:一番重い手間を、一番先に引き受ける
全部切り替えなくていい、と先に言う
一品目だけ、一拠点だけ、一部の数量だけ。全量を要求すると決裁が上に上がり、リスクが大きくなり、そこで止まります。小さく始められる形にすれば、担当者の裁量の範囲で決まります。最初の一件は、金額ではなく通りやすさで設計してください。ポイント:全量を取りにいかない。決裁が上がらない大きさにする
うまくいかなかったときの戻し方を、書面で渡す
『合わなければ元に戻せます』を、口頭ではなく紙に書いて渡します。戻すときの手順と、こちらが負担する範囲まで書く。担当者が社内で説明するときに、この一枚が使えます。リスクを引き受けるとは、値引きのことではなく、この一文のことです。ポイント:戻し方を書面で渡すと、相手は社内で説明できる

4.やってみて分かること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。切り替える側にも、切り替えられる側にも立ちます。

実感として、乗り換え提案が通らないのは、提案が弱いからではありません。相手の担当者に、動く理由がないからです。会社にとっての得と、担当者にとっての損が、逆を向いている。ここを直さずに条件だけ良くしても、通りません。

だから提案書の宛先を変えます。御社のメリット、ではなく、あなたの手間はこれだけ減ります。同じ内容でも、書き分けると反応が変わります。

もう一つ、入った後の話です。値引きで入った取引は、次の値引きで抜けられます。一方、手間を引き受けて入った取引は抜けにくい。対応表も発注の形も、自社に合わせて作られているからです。切り替えコストを下げて入るということは、相手にとっての切り替えコストを自社側に作るということでもあります。

注意点を一つ。既存業者を悪く言わないでください。いまの担当者は、その業者を選んだ当人です。否定は、その人の過去の判断への否定になります。言うべきは他社の欠点ではなく、こちらが引き受ける範囲です。

最初の一歩は、直近で断られた3件について、相手が背負う手間を書き出してみることです。書き出せたものの中に、自社が引き受けられるものが必ず一つはあります。

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5.SURGE は、入口の設計から一緒に立つ

SURGE(BEYOND PLAYBOOK)は、営業を代行する立場ではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、相手の手間の洗い出し → 引き受ける範囲の決定 → 対応表と戻し方の書面づくり → 最初の一件の大きさ設計までを、貴社の商材に合わせて一緒に組み立てます。狙うのは、値引きなしで入れる入口です。

まずは無料の売上診断で、売上が伸びない原因がどこにあるかを確かめてみてください。結果を見ながら、最初に手間を引き受ける一社を一緒に決めましょう。

※本記事の会社の場面は、中小企業でよくある状況をもとに構成した想定事例であり、特定の企業を指すものではありません。取引の勧誘や条件の提示にあたっては、既存の契約内容および下請代金支払遅延等防止法・独占禁止法をはじめとする関係法令に留意してください。個別の取扱いは弁護士等の専門家にご確認ください。本文中の手順は一般的な整理であり、成果を保証するものではありません。