従業員31名の事務機器販売会社。20年勤めたベテラン営業が定年で退職することになり、社長は3か月前から引き継ぎを指示しました。
引き継ぎ資料はよくできていました。担当先63社の一覧、契約内容、更新月、進行中の案件と進捗。後任も同行訪問を重ね、全社に挨拶を済ませています。社長は『ここまでやれば大丈夫だろう』と考えていました。
ところが交代から3か月後、5社との取引が止まっていました。金額としては大きくないものの、いずれも10年以上続いていた先です。理由を聞くと、返ってきたのは似た言葉でした。『前の担当さんのときと、ちょっと勝手が違って』。
社長が個別に確認して分かったのは、5社とも過去に何かがあった先だったということです。
納品トラブルで長く謝りに通った先。社長同士が同級生で、金額の話をしにくい先。以前に一度、無理な短納期を通してもらった借りがある先。どれも一覧表の欄には収まらない情報でした。
後任は、これらを知らないまま普通に営業しました。普通にやったことが、相手には配慮の欠如として映った。悪気はどこにもありませんが、20年分の積み重ねが一度で消えました。
もう一つ共通点がありました。5社とも、退職の連絡を後任からの挨拶で初めて知った。長い付き合いの相手ほど、この順番は効きます。
私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。担当交代は、どの会社でも定期的に起きます。
やってみて分かったのは、引き継ぎ資料の厚さと、実際の離脱率は関係がなかったということです。分厚い資料を作った案件でも離れるときは離れる。効いたのは資料ではなく、相手に対する伝え方の順番でした。
そしてもう一つ。担当交代は、実は関係を作り直す機会でもあります。長く同じ担当が付いていると、条件も進め方も昔のまま固まっていることが多い。交代のタイミングで『あらためて現状をお聞かせください』と入ると、前任者には言いにくかった要望が出てきます。実際、これがきっかけで取引が広がった例もありました。
だから交代を、失う前提の作業として扱わないほうがいい。渡すべきものを渡し、順番を守れば、増える側にも振れます。逆に、名簿と進捗だけを渡して終わりにすると、20年分が一度に消えることがある。差がつくのは、その間にある3行と、一本の電話です。
単価・顧客・チャネル・仕組みの4観点から、売上が伸びない原因をレーダーで特定します。登録不要・その場で結果。
▶ 売上診断をはじめる 無料で相談するSURGE(BEYOND PLAYBOOK)は、営業手法を教える立場ではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、経緯欄の聞き取り → 伝える順番の設計 → 同行先の絞り込み → 交代後3か月の定点確認までを、貴社の顧客構成に合わせて一緒に組み立てます。狙うのは、人ではなく会社に付いてもらう状態です。
まずは無料の売上診断で、売上が伸びない原因がどこにあるかを確かめてみてください。結果を見ながら、いま属人化している取引先を一緒に洗い出しましょう。
※本文中の会社・人物・数値は、よくある状況をもとに構成した想定事例です。特定の企業を指すものではありません。手順は、BEYOND Holdings が複数の実業を運営する中で用いている一般的な整理であり、成果を保証するものではありません。