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#売上アップ#意思決定#定着・離職
Sales Column · 2026.09.11

目標を人数で割った月から、誰も数字の話をしなくなった

ある卸売会社(想定事例)は、全社の売上目標を営業4人で等分しました。一人あたり年間9,000万円。分かりやすく、誰にも文句を言わせない決め方に見えます。
ところが半年後、会議で数字の話が出なくなりました。届いている人は余計なことを言わず、届いていない人は下を向く。目標が、報告を止める装置になっていたのです。
問題は目標の高さではありません。割り算で作った目標は、誰の担当先とも関係がないことです。

1.等分は、公平に見えて公平ではない

この会社の営業4人が持っていた顧客は、中身がまったく違いました。Aは長年の大口が3社。Bは新規開拓が中心。Cは小口を50社。Dは前任から引き継いだばかり

同じ9,000万円でも、意味が違います。Aは去年と同じことをしていれば届く。Bは去年の倍を取らないと届かない。公平に割ったつもりが、実際には難易度が四通りありました。

そして厄介なのは、本人たちはそれを全員分かっていることです。分かったうえで口に出せない。だから会議では、数字の話を避けるのが最も安全な振る舞いになります。

等分は公平に見える。担当先の中身が違えば、難易度は等分されない

2.担当先ごとに、積み上げ直した

やったことは単純です。各担当が持つ取引先を、四つに分けて金額を置きました

①来期も確実に続く。②続くが金額が読めない。③今期で終わる可能性がある。④これから取る。①と②の合計が、その担当の『土台』です。

全社目標から、4人分の土台の合計を引く。残った差額が、会社として本当に新しく取らなければならない額でした。出してみると、差額はAが小さくBが大きい。当然です。Bは新規担当なのですから。

目標は等分ではなく、この差額を担当の状況に応じて配り直す形になりました。金額の合計は変わっていません。変わったのは、それぞれの数字が自分の取引先とつながったことです。

3.置き方の、四つの手順

目標を決める会議の前に、担当先の一覧を出してもらう
目標の議論をいきなり金額から始めない。各担当が取引先を四分類して持ってくるところから始めます。この作業自体が本人の頭の整理になり、会議に出てくる時点で自分の土台を把握しています。一覧のない目標会議は、必ず割り算に着地しますポイント:目標の議論は、取引先一覧を出してから始める
目標は維持分と上積み分に分けて示す
9,000万円という一本の数字ではなく、維持7,000+上積み2,000と書きます。維持は既存への訪問頻度や更新の管理、上積みは新規や単価の話で、打ち手がまったく違います。一本にまとめると、どちらに時間を使うべきかが本人にも分かりません。ポイント:一本の数字にすると、打ち手が混ざる
上積み分だけを、状況に応じて配分する
全員に同じ上積みを課さない。引き継いだばかりの担当には少なく、余力のある担当には多く。そして、差をつける理由を本人に口で説明します。説明のない差は不公平として受け取られますが、説明のある差は納得されます。金額そのものより、この説明の有無が効きます。ポイント:差をつけるなら、理由を本人に言う
未達のときに何を見るかを、目標と同時に決める
金額だけを見るのか、訪問件数や見積提出件数も見るのか。これを先に決めておかないと、未達の会議は詰問になります。詰問の会議が二回続くと、報告は防御的になり、悪い兆候が上がってこなくなる。目標を決める日に、未達時に見る項目も一緒に決めてくださいポイント:未達時に見る項目を、目標と同時に決める

4.やってみて分かること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を回している当事者です。営業目標の置き方では、何度も失敗してきました。

実感として、目標の割り算は、決める側の手間を省くための方法です。営業のための方法ではありません。半日かけて積み上げるより、電卓で割るほうが早い。その差の半日を惜しんだ結果が、一年分の士気になって返ってきます。

そして、割り算の一番の害は金額の不公平ではなく、会話が止まることでした。目標が自分の担当先と結びついていないと、進捗を説明しても意味が伝わらない。結果として報告は形式になり、一番早く知りたい悪い兆候だけが上がってこなくなります

もう一つ、経営側にとって大事な点があります。積み上げにすると、社長は全社目標に足りないという事実に正面から直面します。割り算は、この直面を先送りするための道具でもある。足りないなら、どこから取るかを決めるのは経営の仕事です。営業に等分して配った瞬間、その判断を現場に押し付けたことになります

注意点も一つ。積み上げは時間がかかります。4人で半日ほど。年に一度なら、十分に払える時間です

最初の一歩は、担当ごとに取引先を四分類して、①と②の合計を出すこと。これだけで、来期の土台が見えます。

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5.SURGE は、積み上げから一緒に立つ

SURGE(BEYOND PLAYBOOK)は、営業を代行する立場ではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、取引先の四分類 → 土台の算出 → 維持分と上積み分の切り分け → 未達時に見る項目の設定までを、貴社の顧客構成に合わせて一緒に組み立てます。狙うのは、自分の担当先とつながった目標です。

まずは無料の売上診断で、売上が伸びない原因がどこにあるかを確かめてみてください。結果を見ながら、最初に四分類する担当を一緒に決めましょう。

※本記事の会社の場面は、中小企業でよくある状況をもとに構成した想定事例であり、特定の企業を指すものではありません。営業目標の設定や未達時の取扱いが人事評価・賃金に関わる場合は、就業規則および労働関係法令との整合を確認してください。個別の運用は社会保険労務士にご確認ください。本文中の手順は一般的な整理であり、成果を保証するものではありません。