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#情報発信#集客・新規
Branding Column · 2026.10.27

他社の会で30分もらって、
営業にしなかった(想定事例)

取引先が主催する勉強会で、30分の枠が回ってきました。参加は二十社ほど。
最初に作った資料は、会社案内でした。
先に決めるべきは、資料ではありませんでした。以下は想定事例です。

1.【before】枠が回ってきて、会社案内を開いた

従業員31名の設備関連の会社。長く付き合っている取引先が年に二回開いている勉強会に、話す側として呼ばれました。

社長の最初の動きは、既にある会社案内を開いて、そこから30分ぶんを抜き出すことでした。

できた資料は、沿革、設備の一覧、主な取引先、対応できる工事の種類。間違いは一つもありません。

社内で一度通してみたところ、聞いていた社員から一言出ました。これを聞いた人は、何をすればいいんですか。

答えられませんでした。聞いた人が持ち帰るものが、何も入っていなかった。

2.自社主催の場とは、前提が違う

自分で開く勉強会なら、テーマも定員も決められます。来る人は自社に興味がある人です。

他社主催の場は、前提が全部違います。集客は主催者がやり、聴いている人は自社を知りません。

そして多くの場合、その場での営業は暗黙に禁じられています。主催者が集めた人に売り込めば、主催者の信用が傷みます。

だから自社主催と同じ作り方をすると、どちらにも届きません。売り込めないのに、自社の話をするという形になります。

この会社がやったのは、資料を一度捨てることでした。

3.【turn】持ち帰ってもらう一枚を、先に作った

社長が決めた順番は、こうでした。一枚を先に作り、話はその一枚の説明にする。

一枚に入れたのは、自社の情報ではありません。参加者が自分の会社で使えるものです。

選んだのは、設備の更新を判断するときの確認項目でした。十二項目を一枚にまとめた表です。

自社の商品名は入っていません。入れたのは、判断に迷う場面と、確かめる順番だけです。

4.決めた、四つのこと

①一枚を先に作り、話はその説明にする
資料を作ってから配布物を考えると、配布物は資料の縮小版になります。順番を逆にして、持ち帰る一枚を先に完成させる。話す内容は、その一枚の各項目を具体例で説明する形にする。これだけで、聞いた人の手元に残るものができます。30分の価値は、話の出来より残ったものの出来で決まります。ポイント:配布物を先に完成させ、話をその説明にする
②自社名を出すのは、最初と最後の二回だけ
名乗りと締めの挨拶で足ります。本編で自社の話をすると、残りが宣伝として聞かれます。実例を出すときも、自社の事例ではなく一般的な場面として話す。手元の一枚に会社名とウェブの場所が書いてあれば、興味を持った人はそこから来ます。回数を減らすほうが、結果として残ります。ポイント:名乗りと締めの二回で足りる
③主催者が何を達成したいのかを、先に聞く
呼んだ側にも目的があります。会員の満足度を上げたいのか、特定のテーマを扱いたいのか、場を続けたいのか。聞いておくと、話の重心が決まります。主催者の目的に合っていれば、また呼ばれます。一回話して終わるより、呼ばれ続けるほうが効きます。聞くのはメール一通です。ポイント:主催者の目的を聞くと、次も呼ばれる
④終わった後の接点は、その場で作らず一枚に書く
終了後に名刺交換に走ると、売り込みに見えます。一枚の端に、問い合わせの経路を一行だけ書いておく。興味を持った人は、後から自分で連絡してきます。参加者の連絡先を主催者からもらって営業に使う場合は、法令上の要件と主催者との取り決めが必要です。勝手に進めない。ここは確認が要ります。ポイント:その場で追わず、一枚に経路を書いておく

5.一枚に何を選ぶかの基準

この会社が十二項目の表を選んだ理由は、三つの基準に合っていたからでした。

一つめ、聴いている人の全員が、来月使える。業種が混ざっている場でも、設備の更新はどこにでもあります。

二つめ、自社が本当に詳しい。詳しくない領域を扱うと、質問で崩れます。

三つめ、商品を買わなくても使える。買わないと使えないものを渡すと、売り込みになります。

この三つを満たすものは、たいてい自社が社内で使っている道具です。新しく作る必要はありません。

この会社の十二項目も、社内で使っていたチェック表を書き直したものでした。作る時間は二時間でした。

6.【after】二か月後に来た連絡

当日、その場での名刺交換は数枚でした。質問は三つ出て、どれも一枚の項目についてのものでした。

二か月後、参加していた会社から連絡が来ました。一枚を使って社内で検討し、二項目で判断できなかったので聞きたいという内容です。

この連絡は、売り込みから始まった問い合わせとは中身が違いました。相手の中で検討が進んだ状態で来ている。

さらに半年後、同じ主催者から次の回も依頼されました。社長が後から言ったのは、こうでした。

会社案内を話していたら、二回目はなかった。

7.実業の当事者として言えること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を自分たちで回している当事者です。呼ばれて話す場面も、呼ぶ側になる場面もあります。

呼ぶ側に立って分かったのは、自社の紹介を始めた登壇者は、その場で聴衆の集中が切れることでした。参加者が手帳を閉じます。

そして呼んだ側として困るのは、参加者から後で苦情が来ることです。宣伝だった、と言われます。次から呼べません。

話す側としてやった失敗は、資料を作り込んだことでした。四十枚のスライドを作り、三十分で十五枚までしか進みませんでした。

いまは一枚を先に作り、スライドは十枚以内にしています。話せなかった部分があっても、一枚が残っていれば伝わります。

もう一つ。主催者に目的を聞くようになってから、呼ばれる回数が増えました。目的に合わせるだけで、次につながります。

いま話す機会があるなら、最初に一つだけ決めてください。聴いた人が、来月自分の会社で使えるもの一枚。それが決まれば、話す内容は後から組めます。

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8.BEACON は、持ち帰る一枚から一緒に立つ

BEACON(BEYOND PLAYBOOK)は、登壇のテクニックを外から教えるのではありません。BEYOND Holdings 自身が呼ばれる側と呼ぶ側の両方に立つ当事者として、持ち帰る一枚の選定 → 社内の道具からの転用 → 主催者の目的の確認 → 終了後の接点の設計までを、貴社の商売の形に合わせて一緒に整理します。

まずは無料の情報発信診断で、いま社外にどこまで伝わっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、一枚に何を選ぶかを一緒に決めましょう。

※本記事の事例は、中小企業で起こりうる場面を想定して構成したものです。特定の企業や団体の実例ではなく、記載の人数・件数・時間はすべて説明のための仮の数値です。他社が主催する場で配布する資料に他者の著作物や調査データを引用する場合には、著作権法上の定めおよび発行元が定める利用条件があります。参加者の名刺や連絡先を取得して自社の営業に用いる場合には、個人情報の保護に関する法令上の要件があり、主催者との取り決めも必要です。進める前に主催者および顧問弁護士にご確認ください。

記事はここまで

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