海外製の産業機器を輸入し、検査と仕上げをして納める会社があります。本体は受注ごとに手配し、交換部品は在庫から出します。営業から発注、請求、経理まで、社長が一人で回しています。
見積から請求までは、市販の受発注ソフトで回していました。
相談のきっかけは「ソフトが使いにくい」の一言でした。使い方を一つずつ洗い出すと、手間は次のようなところに出ていました。
一つの案件を追うのに、工程ごとに画面をまたぐ。分けて納めるたびに行を消して、残りを自分で覚えておく。国の違う品が混ざると、為替の扱いが合わない。粗利は締めるまで見えない。自分の席のパソコンでしか使えない。
見積、受注、発注、入荷、出荷、請求、入金までの伝票をつなぎ、一つの案件を一枚の「カルテ」で追えるようにしました。いまどこまで進んでいて、何が残っているかが一目で分かります。外出先からタブレットでも開けます。
発注がまだの受注は、一覧に並びます。カルテで発注先と行と数を選んで「発注書を出す」を押すと、宛先、支払条件、貿易条件が仕入先の台帳から入った発注書ができます。輸入品の発注書は英文で、和名を添えます。
数は、受注した数から発注済みの数を引いた範囲にしか入りません。通貨が混ざれば止まります。二度押しても伝票は増えません。分けて入荷したときは、入荷日の為替で原価を組み直します。運賃や通関の費用も原価に乗ります。帳票は、前のソフトで使っていた実物と同じ並びにしました。
最初は、いつもの仕入先をシステムが自動で割り当てる作りにしていました。ところが、商品と仕入先の結び付けがデータに無く、本人が発注できずに止まってしまいました。
そこで作りを改め、発注先は本人が選ぶことにしました。システムの役目は材料をそろえることと、止まるべきところで止まることです。
要望は、画面の写真を付けて書き込める掲示板で受けています。分けて出荷する、置き場所ごとに在庫を見る、前金を請求する。いただいた声から一つずつ足してきました。いまも実際に使いながら直している途中です。
自動化というと、人の判断を消すことだと思われがちです。私たちの考えは逆です。人が決めるべき場所をはっきりさせ、それ以外の写す、足す、確かめるを仕組みに任せる。一人で回す会社ほど、この線引きが効きます。
手作業・滞留・標準化・見える化の4観点から、いま一番効く初手をレーダーで特定します。登録不要・その場で結果。
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