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#採用#人材育成
Management Column · 2026.10.13

二人目を採ったのに、
仕事が減らなかった(想定事例)

手が足りない。だから一人増やす。順番としては自然です。
それでも増やしたのに仕事が減らないことが起きます。半年後、二人とも忙しいまま。
原因は人数ではありません。一人目の仕事を割らずに募集したことです。

1.【before】経理が一人で、毎月遅れていた

従業員24名の製造業。経理と総務を一人の社員が兼務していました。

月次の数字は毎月遅れ、本人は残業が続いていました。社長が増員を決め、半年かけて一人採用しました。

ところが一年経っても、月次の遅れは変わりませんでした。残業は二人に分散しただけで、総時間は減っていなかった。

2.同じ仕事を二人でやると、時間は伸びる

起きていたのはこれです。業務が割られていないので、二人が同じ仕事を見ている。

どちらがやるかを都度決め、進み具合を共有し、やり方をすり合わせる。この三つは一人なら不要だった作業です。

一人分の仕事を二人で持つと、確認と相談という新しい仕事が生まれる。

さらに、責任の所在が曖昧になります。遅れたとき、どちらの担当だったかが決まっていない。結果として両方が全部を気にする状態になり、負荷は下がりません。

社長はここで、採用の失敗ではなく設計の失敗だと気づきました。

3.【turn】募集を止めて、先に割った

二人目を採る前にやるべきだった作業を、後からやりました。順番はこうです。

4.割り方の、四つの決めごと

①業務を、時間ではなく『完結する単位』で割る
半分ずつ、は割れていません。最初から最後まで一人で終えられる単位で切る。この会社は給与と社会保険の手続きを一方に、請求と入金の管理をもう一方に寄せました。途中で渡す形にすると、渡す手間が残ります。ポイント:半分ずつではなく、完結する単位で切る
②渡すのは、量の多い仕事ではなく『止まると困る仕事』
負荷の大きい仕事から渡したくなりますが、優先順位は別です。その人が休んだら止まる仕事を先に渡す。増員の目的は負荷分散だけでなく、止まらない状態を作ることでもあります。こちらを先にやると、効き目が長く残ります。ポイント:量より、止まると困るほうを先に渡す
③割った単位ごとに、責任者を一人だけ書く
両方が見る、をやめます。この単位はこの人、と紙に一人だけ書く。もう一方は不在時の代理として名前を書くだけにする。二人とも責任者にすると、二人とも全部を気にする状態に戻ります。ポイント:一つの単位に、責任者は一人だけ
④募集要項は、割った後の片方だけで書く
ここが実務の分かれ目でした。割った片方の仕事だけを書いて募集する。全体を書くと、応募者も社内も境目が分からないまま始まります。書けない場合は、まだ割れていないということです。ポイント:募集要項に書けないなら、割れていない

5.割れない仕事がある場合

やってみると、どうしても割れない仕事が残ります。この会社では月次の締めがそうでした。

この場合は、人ではなく時期で割ります。締めの作業は一人が担当し、もう一方はその期間に別の仕事を引き受ける。同じ時期に同じ作業を二人でやるのを避けるのが目的です。

それでも割れないなら、増員で解く問題ではありません。作業そのものを短くする側に手を入れる。これは人の話ではなく手順の話になります。

6.【after】遅れが止まり、休めるようになった

割り直して四か月後、月次の遅れがなくなりました。作業量は同じですが、確認と相談に使っていた時間が消えたからです。

副産物として大きかったのは、二人とも休めるようになったことです。互いの担当に代理として名前が入っているので、休む日に引き継ぐ範囲が明確になりました。

社長の反省は一点でした。採用に半年かけたのに、割るのは半日で済んだ。順番が逆だったということです。

7.実業の当事者として言えること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を自分たちで回している当事者です。少人数の部署に二人目を入れる場面は何度もありました。

うまくいかなかったときに共通していたのは、一人目に『楽になるから』と伝えていたことです。悪い伝え方ではありませんが、一人目は自分の仕事が減ることを期待します。実際には教える仕事が増えるので、期待とずれます。

いま伝えるのは別の言い方です。『この半分は手放してもらう。代わりに教える時間を三か月分とる』。手放す範囲と、増える仕事の両方を先に言う。

もう一つ。割る作業は一人目と一緒にやったほうが速い。どこで切れるかを知っているのは本人です。社長が机上で割ると、実務で繋がっている部分を無理に切ってしまいます。本人に『どこで切れるか』を聞くところから始めるのが、いちばん早い入口でした。

増員を考えているなら、募集の前に一つだけ確かめてください。その仕事は、募集要項に片方だけ書ける形になっているか。書けないなら、まだ割る作業が残っています。

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8.PACK は、割り方の設計から一緒に立つ

PACK(BEYOND PLAYBOOK)は、採用手法を外から当てはめるのではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、本人への聞き取り → 完結する単位での切り分け → 止まると困る仕事の優先的な移管 → 片方だけで書く募集要項までを、貴社の組織の形に合わせて一緒に組みます。

まずは無料の組織体力診断で、いま組織のどこに負荷が溜まっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、最初に割る一つの業務を一緒に決めましょう。

※本記事の事例は、中小企業で起こりうる場面を想定して構成したものです。特定の企業の実例ではなく、記載の人数・時間・期間はすべて説明のための仮の数値です。募集条件や労働条件の設定については関係法令にもとづく定めがあり、個別の対応は社会保険労務士にご確認ください。

記事はここまで

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