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#情報発信#ブランディング#人材育成
Branding Column · 2026.10.20

ルールがある小規模企業は9.8%
── 社員の個人発信の線

帝国データバンクが2026年5月15日に公表した調査(有効回答1,355社)で、社会的信用を損ねる発信を制限する社内ルールがある企業は23.2%。
大企業は50.5%、小規模企業は9.8%。そして未整備の会社のうち36.8%は検討中のままです。
止まっている理由は、関心のなさではありません。書けないからです。

1.検討中で止まるのは、書く中身が決まらないから

検討中が36.8%というのは、いちばん多い状態です。やらないと決めたわけでもなく、やったわけでもない。

この状態になる理由は、書き始めるとすぐ行き止まりに当たるからです。全面禁止は書けない。かといって自由にどうぞとも書けない。

全面禁止が書けないのは、業務時間外の私生活に関わるからです。どこまで制約できるかは法令上の定めがあり、会社が一方的に決められる範囲は限られています。

自由にどうぞと書けないのは、実際に困ったことが起きているからです。客が写った写真、作業中の画面、まだ公表していない案件名。

だから二つの間で止まります。止まっている間、現場には何の判断材料もありません。

2.禁止も推奨も、どちらも効かない

よくある二つの出し方が、どちらも機能しません。

一つめ、SNSの使用は控えるように、という通達。これは守られません。業務時間外の行為を会社が止める形になるので、現場も本気で受け取りません。そして守られていないことを、会社も知っています。

守られないルールを置くと、本当に困る一点も一緒に軽く見られる。効かないルールは、効くはずのルールの効力を下げる。

二つめ、会社のことをどんどん発信してほしいという推奨。これも動きません。何を書いていいかわからないので、書かないほうが安全だと判断されます。

どちらにも共通しているのは、書いた側が具体的な場面を想像していないことです。

3.困る範囲だけを、具体的に書く

①客と現場が写るものは、人と場所がわかる形で出さない
客の顔、取引先の看板、作業している建物。本人が出していないものを、こちらが出してしまうのがいちばん多い事故です。写真に第三者が入っていないかだけを確かめる、という一行で足ります。個人情報の取扱いという抽象語で書くと、現場では判断できません。ポイント:抽象語ではなく、写真を一度見る動作にする
②数字と日付は、会社が出したものだけ
受注した案件名、まだ公表していない納期、社内で聞いた売上。悪意ではなく、うれしくて書いてしまうことがあります。会社が外に出した数字と日付だけ、と線を引く。出したかどうかは、サイトや資料を見ればわかるので判断できます。ポイント:判断できる基準は、外に出ているかどうか
③会社を代表しているように見える書き方を避ける
プロフィールに社名を書くのは自由です。ただし社名を書いた状態で意見を述べると、会社の立場として読まれます。これは本人が意図していなくても起きます。個人の意見であることを一行添える、という形に落とす。禁止ではなく、書き方の指定にすると受け入れられます。ポイント:社名を消させるのではなく、一行を足してもらう
④迷ったときの連絡先を、同じ紙に書く
ここが抜けると、ルールは判断を押し付ける紙になります。迷ったら誰に聞くかを名前で書く。役職ではなく名前のほうが連絡されます。聞いてきたことを後で責めない、と併記する。この一行があるかどうかで、相談が来るかどうかが変わります。ポイント:相談できる相手の名前を、同じ紙に置く

4.書いた後に、最初に起きること

紙を出した直後に起きるのは、違反の発見ではありません。相談が来ることです。

これを書いていいですか、という質問が増えます。手間が増えたように見えますが、それまで無断で判断されていたものが可視化されただけです。

来た相談には、原則として早く答えます。返事が遅いと、次からは聞かずに出すようになります。せっかく作った相談の経路が一度で死にます。

もう一つ。答えた内容を、紙に足していく。同じ質問は何度も来るので、答えが溜まると紙が実務の形になります。最初から完全な紙を作る必要はありません。

5.推奨に踏み込むなら、別の紙にする

困る範囲を書いた紙と、発信してほしいという依頼は、同じ紙に入れないほうがいい。

混ぜると、現場には制約として届きます。禁止事項の後に書いてほしいと続けば、やらないほうが安全だと読まれます。

推奨を本当にやるなら、別の形になります。会社の公式アカウントを担当として渡す、素材を会社が用意する、書いた人に何らかの形で返す。これは仕事の割り振りの話です。

個人のアカウントで会社のことを書いてもらうのは、業務なのか自発なのかが曖昧になりやすい。業務として依頼するなら、時間の扱いを含めて整理が必要です。ここは規程の範囲に関わるので、確認が要ります。

6.実業の当事者として言えること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を自分たちで回している当事者です。現場職も営業職も社内にいて、個人アカウントを持っている人は当然います。

やってみてわかったのは、紙の長さと守られ方が反比例することでした。項目を増やすほど読まれません。

いま残っているのは、写真に第三者が入っていないか、数字と日付は外に出ているものか、社名を書くなら個人の意見と添えるの三点です。これだけなら覚えられます。

もう一つ。社長が自分の発信で線を越えかけたことが二度ありました。受注が決まってうれしくて、公表前の案件名を書こうとした。ルールを作る側が、いちばん危ないことがあります。

だから紙は社長も含めた全員に適用する形で書きました。社員向けの通達にすると、作った側が例外になります。それが一度でも起きると、紙は死にます。

いま何も紙がないなら、最初に一つだけやってください。この一年で、社員の発信を見て心配になったことを三つ書き出す。その三つが、そのまま紙になります。

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7.BEACON は、線引きの言葉から一緒に立つ

BEACON(BEYOND PLAYBOOK)は、一般的なSNSポリシーの雛形を外から持ち込むのではありません。BEYOND Holdings 自身が複数の実業で発信を回す当事者として、困った場面の洗い出し → 判断できる基準への書き換え → 相談先の明記 → 答えを足していく運用までを、貴社の現場の形に合わせて一緒に整理します。

まずは無料の情報発信診断で、いま社外にどこまで伝わっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、どの一点から書くかを一緒に決めましょう。

※統計の記述は、帝国データバンクが2026年5月15日に公表した調査(2026年5月8日から12日に実施、有効回答1,355社)として複数の報道が一致して伝える数値を参照しています。本稿執筆時点で当該リリースの原文は参照できていないため、原文での確認を推奨します。設問は『企業の社会的信用を損ねる発信を制限する社内ルール』の有無であり、個人アカウントでの発信全般に関する方針の有無とは範囲が異なります。規模区分の定義も調査元の分類にもとづきます。なお、従業員の私生活上の行為に対する制約の範囲、就業規則への定め方、懲戒との関係、業務外の時間に関する扱いについては労働関係の法令および判例上の定めがあり、規程として整備する際は社会保険労務士および顧問弁護士に必ずご確認ください。本文中の人数および件数はすべて説明のための仮の例です。

記事はここまで

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