連絡を受けた人が、まず社長か責任者に報告します。そこから調整が始まります。
調整の間、現場は動けません。その日の割り振りが決まらないので、出社している人も待機になります。
六人の現場なら、三十分の調整で三時間ぶんが消えます。休んだ一人分より、待っている五人分のほうが大きい。
この計算は、やってみるまで見えません。見えているのは欠けた一人だけです。
そして代わりが見つかった場合でも、探していた時間は戻りません。
ここが逆になるところです。代わりを探す行動は、人手不足への正しい反応に見えます。
ところが中小企業では、探しても見つからない確率が高い。他の現場も同じ人数で回っているからです。
見つからなかったときに何が起きるか。三十分かけて、結局その日の仕事を減らす判断をします。
つまり多くの場合、結論は決まっています。決まっている結論に三十分かけている。
だから決めておけるのは、代わりではありません。何を落とすかです。
落とす判断は平時にできます。朝の電話を受けてから考えることではありません。
三つを落としても回らない日があります。そのときに必要なのは、別の準備です。
誰が休んでも落とせない仕事を、先に数えます。客の納期に直結するもの、安全に関わるもの、法令上その日にやる必要があるもの。
数えてみると、たいてい二つか三つです。その二つか三つについてだけ、できる人を二人にしておく。
全業務を多能工化しようとすると終わりません。落とせない仕事だけに絞れば、現実的な範囲になります。
そして落とせない仕事に有資格者が必要な場合は、資格を持つ人を増やす話になります。これは当日の工夫では解けないので、別の予算と期間の話として立てます。
本人から連絡が来る先も、決めておく価値があります。
社長の携帯に来る会社が多い。社長が運転中や会議中だと、連絡がついた時点で三十分遅れます。
決めるのは、一次の受け先を二人、名前で置くこと。どちらかにつながれば、そこから落とす判断に入れます。
そして本人に伝える内容も決めておきます。休むという事実と、戻る見込みだけ。理由を長く説明させる運用にすると、連絡自体が遅れます。
なお、欠勤や当日の休暇請求の扱い、賃金の取扱いには労働関係の法令および就業規則にもとづく定めがあります。運用を変える際は確認が要ります。
私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を自分たちで回している当事者です。人数の少ない現場をいくつも抱えています。
やってしまったのは、毎回代わりを探すことでした。見つかったのは三回に一回くらいでした。残りの二回は、探した後に仕事を減らしています。
落とす業務を三つ決めてからは、朝の滞りが消えました。連絡を受けた人が、その場で三つを落として動き出す。
意外だったのは、落とした三つを誰も問題にしなかったことでした。清掃と定例の報告と在庫の確認。止めても、その日は誰も困りませんでした。
ここから別のことに気づきました。一人減った日に落とせる業務は、普段も要らないのではないか。実際、定例の報告は後に週一回に減らしました。
もう一つ。連絡の受け先を二人にしたのが効きました。それまでは社長一人で、つながらない朝が月に何度もありました。
いま急な欠勤に毎回振り回されているなら、最初に一つだけやってください。一人減った日に落とす業務を、三つ書き出す。書けたら、次の朝からそれを使います。
GEAR(BEYOND PLAYBOOK)は、人員計画を外から持ち込むのではありません。BEYOND Holdings 自身が少人数の現場を回す当事者として、落とす業務の特定 → 客への連絡名簿と文面 → 朝の判断者の指名 → 落とせない仕事の二人化までを、貴社の現場の形に合わせて一緒に整理します。
まずは無料の業務ムダ診断で、いまどの業務に負荷が溜まっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、何から落とすかを一緒に決めましょう。
※本記事に記載の人数、時間、件数はすべて説明のための仮の例です。特定の企業の実例ではありません。欠勤および休暇の取扱い、当日の勤務変更、賃金の扱い、休日や時間外労働の指示については労働関係の法令および就業規則にもとづく定めがあります。年次有給休暇の当日請求の扱いについても定めがあり、運用を変更する際は確認が必要です。個別の対応については社会保険労務士および所轄の労働基準監督署にご確認ください。