フォームの項目は、一度に設計されたものではありません。たいてい後から足されています。
予算を聞いていなかったから足す。時期を聞いていなかったから足す。社名も部署も、業種も従業員数も。どれも、過去に困った一件がきっかけです。
足す判断は毎回正しい。だから十五項目になるまで、誰も止めません。
そして増えた後に、問い合わせが減ったかどうかは誰も見ていません。来なかった人の数は、どこにも記録されないからです。
ここが通説と逆になるところです。項目を増やすと、冷やかしは確かに減ります。ただし同じだけ、本気の相手も減ります。
理由は時間です。冷やかしの人は暇です。十五項目でも、興味本位なら埋めます。
一方で、いま困っていて急いでいる社長は忙しい。移動中にスマホで見ています。予算の欄で手が止まり、そのまま閉じる。
つまりフォームの選別は、本気度ではなく暇かどうかで選別している。意図と逆の結果が出ています。
もう一つあります。予算の欄に数字を入れさせると、相手はその数字に自分を縛ります。本当はもう少し出せた相手が、安い枠を選んで送ってくる。
削る方向で書いてきましたが、残すべきものがあります。電話番号を必須から外さないことです。
メールだけだと、返信が迷惑メールに入って終わります。相手は返事が来なかったと受け取り、他社に行きます。こちらは問い合わせを受けた記録があるので、取りこぼしに気づきません。
電話番号を嫌がる相手もいます。その場合は任意にして、任意である理由を一行添える。メールが届かなかったときの連絡用です、と書く。
もう一つ。項目を減らしても、取得した情報の扱いは変わりません。利用目的の明示や同意の取り方には法令上の定めがあり、項目を変えるときは自社のプライバシーポリシーとの整合もあわせて確認が要ります。
いきなり削ると、何が効いたのかわからなくなります。先に一度だけ数えます。
直近三か月の問い合わせ件数と、そのうち商談になった件数。この二つだけでいい。
削った後の三か月で同じ二つを数えると、何が起きたかが見えます。件数が増えて商談の数が変わらなければ、対応の手間だけが増えたということ。そのときは戻せばいい。
多くの場合、件数が増えて商談も増えます。ただし一次返信の速さを同時に用意していなければ、増えた件数は取りこぼしに変わります。削るのと、返信を速くするのは、同時にやる必要があります。
私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を自分たちで回している当事者です。問い合わせを受ける窓口が、社内に複数あります。
項目を増やしたことも、減らしたこともあります。はっきりしたのは、項目数そのものより、返信までの時間のほうが効くということでした。
項目が多くて返信が速い窓口と、項目が少なくて返信が遅い窓口を比べると、前者のほうが商談になりました。だから項目を減らすのは、返信を速くする体制とセットでなければ意味がありません。
もう一つ気づいたことがあります。フォームで選別したい気持ちの正体は、断るのが苦手だということでした。入口で弾けば、断らなくて済む。
ここは正面から向き合うしかありません。断る文面を一つ用意する。対応できない範囲を正直に書いて返す。これがあると、入口を広げるのが怖くなくなります。
いまフォームの項目が十を超えているなら、最初に一つだけ確かめてください。そのうち、返信を書くために本当に必要なのは何項目か。残りは、返信で聞けます。
MAGNET(BEYOND PLAYBOOK)は、見栄えの改善を外から持ち込むのではありません。BEYOND Holdings 自身が複数の実業で問い合わせを受ける当事者として、入口で聞く項目の絞り込み → 一次返信のテンプレート化 → 断る文面の用意 → 件数と商談数の計測までを、貴社の商売の形に合わせて一緒に整理します。
まずは無料の差別化診断で、いま何で選ばれていないかを確かめてみてください。結果を見ながら、入口のどこを広げるかを一緒に決めましょう。
※本記事に記載の項目数、件数および対応時間はすべて説明のための仮の例です。特定の企業の実例ではありません。問い合わせフォームで取得する情報の範囲、同意の取り方、利用目的の明示および保管については個人情報の保護に関する法令上の定めがあり、取得する項目を変更する際は自社のプライバシーポリシーとの整合をあわせて確認する必要があります。個別の運用については顧問弁護士および個人情報保護委員会の公表資料をご確認ください。