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#差別化#集客・新規
Branding Column · 2026.10.11

毎日三千台が通る道で、
誰も入ってこなかった(想定事例)

国道沿い、通行量は一日三千台。立地は悪くありません。
それでも、通りがかりで入ってくる客はほぼゼロでした。社長は立地のせいだと思っていました。
実際の原因は看板に書いてある内容でした。以下は書き換えた会社の想定事例です。

1.【before】紹介だけで回っていた

従業員9名の自動車整備工場。取引の八割が既存客と紹介で、新規はほとんどありません。

社長の悩みは、既存客の高齢化でした。十年前からの付き合いが多く、少しずつ台数が減っている。通りがかりの客が一人も来ないのが前から気になっていました。

看板は出ています。社名が大きく入った、きれいな看板です。設置してから十二年経っていました。

2.書いてあったのは、社名と電話番号だった

看板の内容は三つでした。社名、電話番号、そして自動車整備の文字が小さく一行。

社名は地名と創業者の姓を組み合わせたもので、見て業種が分かるものではありません。電話番号は、走っている車からは書き取れません。

つまり通る人が看板から得られる情報は、何かの会社があるということだけでした。

十二年間、三千台に見せ続けていたのは社名と、読み取れない電話番号だった。

社長はここで初めて、自分の看板を車に乗って見ました。読めたのは社名だけ。小さい一行は、過ぎてから気づく大きさでした。

3.読まれる時間は、2秒しかない

時速40キロで走る車から看板が見える時間は、角度と大きさによりますがおおよそ2秒前後です。

2秒で読める文字数は限られます。しかもその2秒で相手が決めるのは、買うかどうかではありません。自分に関係があるかどうかです。

関係があると思った人だけが、次に『どこから入るのか』を探します。だから看板の役割は二段階になります。関係があると分からせること、入口を示すこと。社名は、そのどちらにも効きません。

4.【turn】書き換えた、四つの決めごと

①一行目は、何屋かにする。社名は二行目に落とす
いちばん大きい文字を車検・修理に変え、社名はその下に小さく置きました。社名を小さくするのは抵抗がありますが、知らない人にとって社名は情報ではありません。既存客は場所で覚えているので、小さくても困りませんでした。ポイント:知らない相手に、社名は情報にならない
②二行目に、誰向けかを一語だけ足す
業種だけでは、同業と区別がつきません。一語だけ絞る言葉を足す。この会社は輸入車も扱うの一語を入れました。全部を書くと読めなくなるので、いちばん強い一語に絞るのが要点です。ポイント:絞る言葉は一つだけ、書き足す
③電話番号より、入口の場所を書く
走行中に番号は書き取れません。代わりにこの先50メートル左と入れました。入口が分かれば、関心を持った人がその場で曲がれます。番号は、停まって調べる人のためのものと割り切ります。ポイント:番号は停まった人用、入口は走る人用
④入口の写真を撮って、歩く速度で見る
看板で止めても、入口が不安だと入りません。入口の写真を撮り、初めて来た人の目で見る。駐車場の線が消えていないか、どのドアを開けるのか分かるか。この会社は『車検はこちら』の札を一枚足しただけで、迷う人が減りました。ポイント:看板で止めて、入口で入ってもらう

5.入口で、もう一回判断されている

看板を直すと、入口の問題が見えてきます。看板で関心を持った人が、入口で引き返すからです。

この会社で見つかったのは三つでした。古い貼り紙が何枚も重なっていた。営業時間が書かれていなかった。初めての人がどこに停めるか分からなかった。

どれも金額をかけずに直せるものです。そして既存客は困っていないので、誰も指摘してくれません。だから自分で、初めて来た人の目で見る必要があります。

6.【after】聞かれ方が変わった

三か月後、通りがかりの来店は月に数件になりました。数としては小さい。

変化として大きかったのは、聞かれる内容でした。以前は『ここは何の店ですか』から始まっていたのが、『輸入車の車検もできますか』に変わった。

つまり看板が、入る前のふるい分けをするようになりました。看板で判断がついた人だけが入ってくるので、対応にかかる時間も短くなりました。

7.実業の当事者として言えること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を自分たちで回している当事者です。店や工場の表側は、何度も直してきました。

共通していたのは、社名を大きくしたくなることです。会社の名前を前に出すのは自然な気持ちで、しかも作る側も社名を大きく置いた案を出してきます。けれど通る人は社名を探していません。

もう一つ。看板は設置してから見に行かないものでした。十年前の内容が、そのまま毎日三千台に見せ続けられる。発信の中でいちばん長く残り、いちばん点検されていない媒体です。

費用の話をすると、看板の作り替えは安くありません。ただ、この会社がやったことの半分は貼り紙の整理と札一枚でした。金額をかける前に、歩く速度と車の速度で一度見る。順番はそこからです。

なお、屋外広告物の表示には自治体の条例による規制があります。大きさや設置場所を変える場合は、所在地の自治体に先に確認してください。

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8.MAGNET は、2秒で何が伝わるかの点検から一緒に立つ

MAGNET(BEYOND PLAYBOOK)は、見た目の案を外から持ち込むのではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、看板の内容の読み直し → 何屋かと誰向けかの言葉決め → 入口の点検 → 金額をかけずに直せる部分の洗い出しまでを、貴社の立地と商売に合わせて一緒に進めます。

まずは無料の差別化診断で、いま自社の輪郭がどれくらい伝わっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、看板の一行目に置く言葉を一緒に決めましょう。

※本記事の事例は、中小企業で起こりうる場面を想定して構成したものです。特定の企業の実例ではなく、記載の台数・件数はすべて説明のための仮の数値です。屋外広告物の表示には自治体の条例等による規制があり、看板の設置・変更にあたっては所在地の自治体にご確認ください。

記事はここまで

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