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#定着・離職#人材育成
Management Column · 2026.10.18

失業率は上がったのに、
失業者は減っていた

総務省の労働力調査(2026年8月分、2026年10月2日公表)で、完全失業率は2.5%と前月から0.1ポイント上がりました。
ただ同じ月の数字を並べると、就業者は前年同月比14万人増、完全失業者は2万人減。
失業率は上がっても、人は余っていません。この前提が、社内の判断を変えます。

1.辞めてもらう、は代わりが採れる前提に立っている

合わない人が出たとき、頭に浮かぶのは入れ替えです。この人ではなく、合う人を採ればいい。

この考え方は、代わりが採れることを前提にしています。就業者が増えて失業者が減っている状況では、その前提が弱い。

実際に起きるのは、席が空いたまま数か月が過ぎることです。その間の仕事は残った人に乗ります。合わない人が一人抜けた代わりに、合っている人の負荷が上がる。

だから最初の手は入れ替えではありません。いまいる人の置き場所を変えるほうが、現実的に速い。

2.合わないの中身を、四つに分ける

合わないという言葉は、中身が違うものを一つにまとめています。分けると打ち手が変わります。

能力が足りない。これは育成か、難易度の調整で動きます。時間はかかりますが解けます。

役割が合っていない。几帳面な人に判断の多い仕事を振る、逆も同じ。これがいちばん多く、配置で解けます。

四つのうち、配置で解けるのは二つ。分けずに扱うと、全部が人の問題に見える。

相手が合っていない。特定の上司、特定の客。人を変えると普通に働けることがあります。これも配置で解けます。

時期が合っていない。家庭の事情、体調、本人の関心の移り。これは時間の問題で、無理に動かすと悪化します。

3.配置を変える、四つの順番

①本人より先に、受け入れ側と話す
受け入れ先が決まっていない状態で本人に言うと、追い出しに見えます。先に受け入れ側に相談し、何を任せるかを決めてから本人に話す。受け入れ側には、引き取る理由と期待することを具体的に伝えます。曖昧なまま渡すと、向こうでも浮きます。ポイント:受け入れ先を決めてから、本人に話す
②変える理由を、能力ではなく組み合わせで言う
『向いていないから』と伝えると、本人は否定されたと受け取ります。いまの組み合わせが合っていない、という言い方に揃える。嘘ではありません。実際に多いのは役割と相手の問題です。人の評価ではなく配置の調整だと、言葉で示します。ポイント:人ではなく、組み合わせの話にする
③期間を決めて、戻す道も残す
期限のない異動は、片道の処分に見えます。三か月後に様子を見る、と期間を区切る。合わなければ戻す選択も残す。戻る道があると、本人も受け入れ側も試す気持ちで臨めます。ポイント:片道にしないと、試せない
④周囲への説明を、同じ言葉で揃える
本人・受け入れ側・元の部署で説明が違うと、推測が広がります。一文を決めて、三者が同じことを言う。理由を詳しく説明する必要はなく、体制の見直しとして伝えるだけで足ります。ポイント:三者が同じ一文を言う

4.それでも合わないとき

配置を二度変えても噛み合わないことはあります。そのときに見るのは、本人の能力ではありません。

見るのは周囲への影響です。本人が苦しいだけなら、まだ時間で解ける可能性があります。周囲の負荷や関係に影響が出ているなら、別の判断が必要になります。

その段階では、社内の判断だけで進めないほうがいい。配置の変更にも、それ以外の対応にも、就業規則と関係法令にもとづく手続があります。社会保険労務士への相談が前提です。

ここで言いたいのは一点だけです。その相談に行く前に、配置で解ける二つを試したかを確かめる。試していない会社が多い。

5.実業の当事者として言えること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を自分たちで回している当事者です。噛み合わない場面は何度もありました。

いちばん多かった誤解は、合わない理由を本人の性格に見ていたことでした。実際に配置を変えてみると、別の場所では普通に働く。変わったのは人ではなく、組み合わせだけです。

そして失敗したのは、受け入れ先を決めずに本人へ話したときでした。行き先の無い異動の話は、本人には退職の勧めとして伝わります。悪気なく、取り返しがつかない形になりました。

もう一つ。配置を変えると、元の部署の問題が見えることがあります。同じ場所で三人続けて合わなかったなら、合っていないのは人ではなく、その役割の設計です。一人目は人の問題に見えますが、三人目は設計の問題です。

いま噛み合っていない人がいるなら、先に一つだけ分けてください。能力・役割・相手・時期のどれか。役割と相手なら、配置で動きます。

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6.PACK は、原因の切り分けから一緒に立つ

PACK(BEYOND PLAYBOOK)は、人の評価を外から下すのではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、合わない理由の四分割 → 受け入れ先との事前相談 → 伝える言葉の統一 → 期間を区切った試行までを、貴社の組織の形に合わせて一緒に組みます。

まずは無料の組織体力診断で、いま組織のどこに負荷が溜まっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、最初に試す配置を一緒に決めましょう。

※統計の記述は、総務省統計局『労働力調査(基本集計)2026年8月分』(2026年10月2日公表)を参照しています。完全失業率は季節調整値、就業者数および完全失業者数は原数値の前年同月比です。配置の変更には就業規則および労働契約にもとづく定めがあり、業務内容や勤務地の変更が可能な範囲、手続、本人への説明については関係法令上の取扱いがあります。個別の対応は社会保険労務士および所轄の労働基準監督署に必ずご確認ください。本文中の人数はすべて説明のための仮の例です。

記事はここまで

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