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#売上アップ#意思決定
Sales Column · 2026.10.16

代理店に渡しているのは、
利益だけではない

代理店に任せれば、営業の手間が減る。人を増やさずに売る場所が広がる。
だから取り分を渡す価値がある。ここまでは正しい。
見落とされるのは、取り分と一緒に渡しているものです。誰が買ったか、という情報。

1.情報が来ないと、決められなくなるもの

代理店経由の売上だけが立ち、客の情報が来ない状態が続くと、三つのことが決められなくなります。

一つ目は、値決めです。誰がどの用途で使っているかが分からないと、値段を上げられる客と上げられない客の区別がつきません。結果として、全体を一律で考えるしかなくなります。

二つ目は、商品の改良です。使った人の不満が届かないので、どこを直せばいいかが分かりません。代理店から来るのは『もっと安く』が中心になります。

三つ目は、次の販路の判断です。どの業種で、どの規模の客に売れているかが分からないと、次にどこへ広げるかが決められません。

2.減るのは営業の手間だけ

代理店に出して軽くなるのは、売りに行く手間です。これは確かに軽くなります。

軽くならないのは、作る責任と、値段を決める責任です。この二つは自社に残ったまま、判断の材料だけが外に出ます。

軽くなるのは営業の手間。重くなるのは、材料のない判断。

だから比べるべきは、取り分の率ではありません。渡す取り分の代わりに、何を受け取るかです。ここを決めずに率だけ交渉すると、安い率で情報も来ない形になります。

3.取り分の代わりに受け取る、四つ

①買った先の名簿を、月に一度もらう
全部の情報は要りません。社名か屋号、地域、業種の三つで足ります。担当者の個人情報まで求めると話が重くなるので、法人の情報に絞る。契約の時点で書いておけば、後から頼むより通りやすい。ポイント:法人の情報に絞ると、話が通りやすい
②断られた理由を、件数だけでももらう
売れた情報より、こちらの方が価値があります。理由の分類を三つか四つ決めて、月の件数だけ報告してもらう。価格、納期、機能、その他。代理店にとっても負担が軽く、こちらは直す場所が分かります。ポイント:売れた理由より、断られた理由
③客と直接話す機会を、年に数回確保する
代理店を飛ばす話ではありません。同行や、使い方の説明会という形で、年に数回は自社も同席すると決める。代理店の立場を壊さない形を、先に合意しておくのが要点です。一度も会わない客の商品は、作り続けられません。ポイント:飛ばさず、同席の形で接点を作る
④価格の下限と、こちらが決める範囲を書く
値段の裁量をどこまで渡すかを決めます。下限と、変えてよい範囲を書面にする。ここが曖昧だと、代理店ごとに違う値段が市場に出ます。取り決めの作り方には法令上の留意点があるため、弁護士への確認が前提です。ポイント:裁量の範囲を、書面で一つにする

4.直販と併用するときの線

両方やる場合、必ず衝突が起きます。線を先に引いておきます。

引き方で一番もつれないのは、相手で分けることです。地域で分ける、規模で分ける、業種で分ける。商品で分けるのは、同じ客が両方を買う場合に破綻します。

そして代理店から来た引き合いには、自社で直接応じないと決める。例外を一度作ると、代理店は情報を出さなくなります。

逆に、自社が先に接触していた客については、先に接触した記録がある場合は直販とすると書いておく。記録が無いと、この主張はできません。

5.実業の当事者として言えること

私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を自分たちで回している当事者です。売る側も、売ってもらう側も経験があります。

売ってもらう側で失敗したのは、率だけを交渉したことでした。取り分を抑えることに集中して、情報の条項を入れませんでした。三年後、自社の商品を誰が使っているか説明できない状態になっていました。

代理店の側に立って分かったのは、情報を出すことに抵抗があるのは当然だということです。客の名簿は代理店の資産で、渡せば飛ばされる心配があります。だから『飛ばさない』を先に書く。これが無いまま名簿を求めると、関係が悪くなります。

もう一つ。断られた理由の件数は、名簿より通りやすいというのが実感です。失注の情報は代理店の資産にならないので、出すことの損が小さい。情報の交換を始めるなら、ここから頼むのが一番軽い入口でした。

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SURGE(BEYOND PLAYBOOK)は、販路の形を外から勧めるのではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、いま来ている情報の棚卸し → 受け取る項目の絞り込み → 飛ばさない約束の明文化 → 直販との線引きまでを、貴社の商売の形に合わせて一緒に組みます。

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※本記事の整理は一般的な考え方であり、成果を保証するものではありません。販売代理店契約の条項、顧客情報の授受、再販価格に関する取り決めなどには独占禁止法および個人情報の保護に関する法律等にもとづく留意点があり、契約の作成および変更にあたっては顧問の弁護士に必ずご確認ください。本文中の割合はすべて説明のための仮の例です。

記事はここまで

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