この調査の内訳では、営業が同席せずに検討が進んだと答えた人のうち、『その方が多かった』が31.1%、『半々』が42.8%でした。
回答は180名なので、これだけで全体を語ることはできません。それでも方向は読めます。案件の大半は、こちらが見ていない時間に動いている。
この前提に立つと、営業の打ち手の優先順位が変わります。長い提案より、短い接点を一つも落とさないことが先に来ます。
問い合わせが来た瞬間は、数少ない確実な接点です。相手がこちらを見ている、はっきりした一点。
ここで速く返すと、二つのことが起きます。一つは相手の社内の段取りに間に合うこと。候補を並べて上司に出す期限があり、そこに載れるかどうかが決まります。
もう一つは不安が減ることです。初めて問い合わせる相手に対して、買う側は『ちゃんと対応してくれるのか』を見ています。返信の速さは、そこへの最初の回答になります。
値引きと違うのは、原価がかからない点です。粗利を削らずに差がつく打ち手は、そう多くありません。
速さを改善するとき、平均を出すと手が止まります。平均は速い案件に引っ張られて、実感とずれるからです。
見るのは遅かった側の数件です。いちばん遅い三件に何が起きたかを見ると、原因はだいたい同じところに集まります。担当が外出していた、誰が返すか決まっていなかった、回答を揃えようとして止まっていた。
この三つは、どれも速さの問題ではありません。段取りの問題です。
速さを優先すると、回答が粗くなる心配があります。実際に起きるので、線を引いておきます。
粗くしてよいのは一次返信だけです。回答そのものは、むしろ時間をかけたほうがいい。一次返信で期限を約束しているので、その日まで使えます。
逆にやってはいけないのが、速さのために概算の金額を口にすることです。先に出した数字は、後から上げられません。速く返すのは時間の話で、中身を先出しする話ではありません。
私たちBEYONDは、外から助言するコンサルではなく、中小企業同士が連合して複数の実業を自分たちで回している当事者です。買う側に立つこともあるので、この話は両側から見てきました。
買う側で分かったのは、遅い会社は候補から静かに落ちるということです。断りの連絡は入れません。急いでいたので他に頼んだ、それだけです。だから売る側には、負けた記録さえ残りません。
売る側でやってみて効いたのは、一次返信の文面を一つ用意しておくことでした。受領と、回答の期限と、担当者の名前。これを型にしておくと、誰でも数分で出せます。速さは根性ではなく、用意の問題でした。
もう一つ。速く返すようになると、社内の段取りの悪さが見えてきます。回答に三日かかるのは見積の計算に三日かかるからで、その三日の中身はほとんど待ち時間でした。初動を測り始めると、その先も測りたくなる。入口として使いやすい指標だと考えています。
明日からやるなら、一つで足ります。受けた時刻と返した時刻を、紙に書く。二週間分あれば、次に直す場所が見えます。
SURGE(BEYOND PLAYBOOK)は、営業の型を外から当てはめるのではありません。BEYOND Holdings 自身が実業を回す当事者として、初動時間の記録 → 遅かった数件の原因分け → 一次返信の文面づくり → 不在時に返す人の指名までを、貴社の商売の形に合わせて一緒に組みます。
まずは無料の売上診断で、いま案件がどこで止まっているかを確かめてみてください。結果を見ながら、記録を始める二週間の置き方を一緒に決めましょう。
※調査の記述は、コレタ for Sales が2026年1月に実施した『BtoB購買プロセスと営業接点の実態調査』(有効回答180名)を参照しています。回答者数が限られた調査であり、業種や企業規模によって事情は異なります。本文中の手順は一般的な整理であり、成果を保証するものではありません。