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#数字・見える化#意思決定#売上アップ
Sales Column · 2026.07.28

『精緻な予測』ほど当たらない
── 売上予測は商談×確度のかけ算でいい

『売上予測なんて、うちみたいな会社には難しくて無理』——中小企業の社長から、いちばんよく返ってくる言葉です。市場が読めない、季節でブレる、そもそも予測なんて当たらない。だから多くの会社が、来月いくら売れるかを誰も答えられないまま走っています。ですが本当は逆で、精緻に予測しようとするほど当たらなくなる。日銀が2026年6月に政策金利を1.0%へ引き上げ、企業倒産は2年連続で1万件を超えた(東京商工リサーチ)——先が読みにくい時代だからこそ、複雑なモデルは要りません。必要なのは『商談金額 × 受注確度』のかけ算、たった一つの型だけです。

1.常識 ── 『予測には立派な仕組みが要る』

売上予測と聞くと、多くの人が身構えます。過去数年のデータを回帰分析にかけ、季節指数で補正し、いまならAIに読ませて……という『立派な予測』の像が頭にある。そして、そんなものは自社には作れないと諦める。あるいは高価な予測ツールを導入したものの、誰も入力せず放置される。どちらも、よくある結末です。

その根っこには『予測は精緻であるほど正しい』という思い込みがあります。けれど中小企業の現場で、変数を増やした複雑なモデルが機能したためしはほとんどありません。理由は単純で、手間のかかる仕組みは続かないから。パイプライン管理がうまくいかない典型は、営業が情報を入力してくれない・入力形式がバラバラ・フェーズの認識が人によって違う、という三つだと指摘されています(営業強化コラム)。立派さは、続かなさと裏表なのです。

2.逆だった ── 当たる予測は、驚くほど単純

ここで常識をひっくり返します。実務で当たる売上予測は、拍子抜けするほど単純です。やることは二つ。いま動いている商談を全部並べ、それぞれに『金額』と『受注確度』を付ける。あとは掛けて足すだけ。これがパイプライン法(ヨミ管理)と呼ばれる、受注まで時間のかかるBtoBに最も向いた考え方です(Salesforce)。

たとえば――見積提出済みで確度70%・100万円の案件は70万円、初回訪問だけで確度20%・300万円なら60万円。これを足し上げれば『今の手札で見込める売上』が一枚の表に出ます。精緻さより、全案件が漏れなく載っていること確度の物差しが社内で揃っていることのほうが、桁違いに効く。凝ったモデルではなく、この二点を守るだけで予測は実用になります。

予測を当てるコツは、変数を増やすことではない。全案件を並べ、物差しを揃えることだ。

3.自社ならこう回す ── 三日坊主にしない三つの掟

BEYONDは9社を束ねる立場で、いくつもの事業の『来月のヨミ』を毎週見ています。その経験で言えば、予測は精度を上げる前に、まず続く形にすることが先決です。三日坊主にしないための掟を三つ。

確度の段階を『言葉』で固定する
90%=発注書待ち、70%=見積提出済み、40%=提案済み、20%=初回接触。数字ではなく『どんな状態か』で定義を紙に貼る。物差しが揃わない予測は、足し算した瞬間に意味を失う。掟:確度は人の感覚でなく、案件の状態で決める
週に一度、5分だけ棚卸しする
立派な月次レビューより、毎週金曜5分の更新が勝つ。動いた案件の確度を一段上げ下げし、消えた案件を落とす。頻度が低いほど入力は溜まり、溜まるほど放置される。短く・軽く・欠かさずが唯一のコツ。掟:重い月一より、軽い週一を選ぶ
予測と実績のズレを『責めず』に見る
外れた月こそ宝。なぜ確度70%が失注したかを一件ずつ振り返ると、自社の『確度の甘さ』が見えてくる。予測は当てるためだけでなく、見立ての精度を鍛える練習器具。責める道具にした瞬間、誰も正直な数字を入れなくなる。掟:外れを詰めず、次の物差しの調整に使う

この三つを回すと、ひと月ほどで『来月いくら見込めるか』を社長も現場も同じ表で語れるようになります。金利が上がり、倒産が高止まりする局面では、資金繰りの一手が半月早いことが生死を分ける。売れてから気づくのでは遅い。まだ商談の段階で先が見える会社が、慌てずに打ち手を選べます。

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4.SURGE は、続く予測の型づくりまで伴走する

SURGE(BEYOND PLAYBOOK)は、高価な予測ツールを売って終わりにはしません。BEYOND Holdings 自身が複数の実業を回す当事者として、確度の物差しを言葉で固める → 週一の軽い棚卸しを回す → ズレを次の見立てに活かすまで、貴社の商材とチームに合う『続く型』を一緒に作ります。当てるためではなく、慌てないための予測へ。

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※背景データは、東京商工リサーチ『2025年度の全国企業倒産(2年連続1万件超え)』、日本銀行の政策金利1.0%への引き上げ(2026年6月)、パイプライン法・ヨミ管理に関する一般的な実務解説を参照しました。数値は調査時点・出典により幅があります。本文中の手順・事例は、よくある状況をもとにした一般的な整理です。